2016年5月 『オカマをスベル』 May 2016 "Ski into the Crater Pot of Mt Youtei"
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5月も後半。札幌の桜はもう散ってしまったが、羊蹄山の麓ではエゾヤマザクラが満開を迎えていた。もちろん、花見に来たのではない。山の左稜線近くに、頂上まで達する雪渓が見えている。比羅夫登山口から入って、あの雪渓を詰めて頂上へ。そこには巨大な噴火口がある。一番大きな父釜、そして母釜、子釜が口を開けている。父釜は200mもの深さがあり、この季節は雪で埋め尽くされている。
 羊蹄山頂からの滑降はすでに2年前に果たしていたので、あとは「オカマをスベル」のみ。頑張った。


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比羅夫登山口にある「蝦夷富士小屋」に宿をとった。まだ出来たばかりの素敵な山小屋。ご主人の近藤さんは、羊蹄山避難小屋の管理人も兼務している。蝦夷富士小屋のすぐ近くに「半月湖」がある。羊蹄山には頂上のお釜だけではなく、中腹、麓にも大小の噴火口があり、半月湖もその一つ。深い森に囲まれた神秘的な湖だ。夕陽に照らされた羊蹄山が湖面に映っていた。
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「蝦夷富士小屋」は自炊の山小屋。でも車で乗入れることができるので、いくぶん贅沢な夕食をとり眠りについた。

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4:30起床、5:30登山口を出発。登山口の標高は350m、山頂は1898m。父釜を200m滑り登り返すので、1700m以上の標高を1日で登り、降る。降りはスキーだが。

登山口から4合目半までは夏道を登った。針葉樹に覆われる山道は気持ちよく、やがて広葉樹に変わる林床にはびっしりと花が咲き乱れていた。
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にぎやかに咲く「ヒトリシズカ」
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「サンカヨウ」、初夏の山の定番です。
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「ニリンソウ」
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4合目半から夏道をそれて雪渓に入った。
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20℃近くまで上がった気温で、雪はざくざく。斜度が増すと、スキーシール、スキーアイゼンでは横滑りを起こしおっかない。スキーを脱いで靴にアイゼンを装着した。そしてひたすら登った。途中、雪渓が2箇所で途切れ、やぶ漕ぎを強いられた。
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ついに噴火口の外輪山の上に立ち、一気にお釜の底に向かって滑り降りた。
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あっという間にお釜の底。外輪山を見上げて満足だった。
しかし、200mの標高を登り返す気力も体力も、もう残っていなかったが、ゆっくりと休んで、おにぎりと大福餅を食べて、そして頑張った。
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降りで少し道を失って深い藪に入り込んでしまった。スキーをを捨てようかとも思った。それでも何とか夏道に戻り、スキーを担いでとぼとぼと降りるころ、正面のニセコ・アンヌプリに夕陽が沈んでいった。登山口に着いたのは日も沈んだ18:30。えんえんと13時間の山行だった。疲れた、・・・・・・・・・・・、でも、楽しかった。
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by kobayashi-skin-c | 2016-05-25 22:15 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
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