2017年5月 『北海道大学、春の妖精たち』 May 2017 "Fairies of the Spring in Hokkaido University"
冬から春へ。劇的な四季の移ろいが北国にはある。
今年も春を告げる妖精たちが、北海道大学のキャンパスに現れた。

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a couple of mandarin duck 毎年訪れるオシドリ夫婦。ただ同じつがいなのかどうか、私には見分けがつかない。

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skunk cabbage (Lysichiton camtchatcense) 水芭蕉。いつ見ても可憐で清楚。

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magnolia kobus and silver birch 満開のキタコブシとシラカバの若葉。

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Corydalis ambigua 今年のエゾエンゴサクは当たり年!?野にも山にも青い絨毯を作っている。

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wild cherry blossoms エゾヤマザクラ。

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Trillium kamtschaticum 真白に、高貴なオオバナノエンレイソウ(大花延齢草)。また春が巡ってきた。
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# by kobayashi-skin-c | 2017-05-07 11:36 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2017年4月『2016-2017年思い出スキー』 "2016-2017 memorable ski"
概して今冬の北海道の雪は少なめだったのだが、スキーは存分に楽しんだ気がする。天気に恵まれたのが何よりだった。そして、北海道の「遊牧民(ノマド)」のガイドの方々が素晴らしい。これに尽きる。

まず、天気と景色を堪能したのが
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前十勝岳。太陽の周りの大きな虹模様(halo)。見とれていると、ガイドのYouさんから「天気は下り坂です、急ぎましょう」の指示。その後にわかに掻き曇った。


初めての冬の空沼岳も素晴らしかった。
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ガイドのオダッチが空沼に流星を描いた。山頂から眺める。


天気と景色と温泉を堪能したのが
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北海道を出て青森県八甲田、酸ヶ湯。初めての樹氷ラン、そして歴史ある温泉。素晴らしかった。


嬉しかったのは、小学三年生の孫を連れて登ったニセコ。ジジ孝行の孫である。天気も景色も素晴らしかった。
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こんなこともありました。
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旭岳のロープウェイ山頂駅付近はマイナス15度、北西の風15m/秒。ノマド宮下親分はそれでもバックカントリーへ。2度の凍傷。受傷翌日と1週間後の臨床症状。宮下親分は、「ちゃんとした皮膚科を受診してくださいね!」と。



あとは、パウダーワールド。写真を撮影してくださったノマド・オダッチ、ミレー札幌の林さんに感謝、感謝。
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ヒエーーッ!


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イエーッイ!


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ガオーー!


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言葉なし!


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ワオーーッ!

AGノマドのガイドの皆さまに、ミレー札幌の林さんに、そしてたくさんの山仲間に、そして何より、今でもスキーを教えてくれる衣子に感謝。
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# by kobayashi-skin-c | 2017-04-13 19:48 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2017年4月 『八甲田山、酸ヶ湯、そして秋田』 April 2017 "Tohoku"
八甲田山の冬を初めて訪れた。想像以上に八甲田は美しかった。そして投宿した酸ヶ湯温泉がじつに素晴らしかった。これぞ日本、これぞ東北! そして本来の旅の目的地秋田では、乾癬治療、乾癬患者会について熱く語らせてもらった。この機会を与えていただいた秋田大学の皮膚科・形成外科教授の眞鍋 求先生に感謝。そして秋田の先生方に御礼。

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千歳から青森空港に飛び、レンタカーで八甲田へ。快晴の下、ロープウエーで田茂萢岳山頂へ。すると山の上は樹氷の世界。そして北八甲田の峰々が連なる。
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この日は快晴も風強く、山の上には人がいない。この景色を満喫して、いざ樹氷めがけてレッツ・ゴー。
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酸ヶ湯温泉の開湯はおよそ300年前にさかのぼるという。さらに、その卓越した湯治効果から日本で初めての「国民保養温泉」に指定された。八甲田というと、どうしも「八甲田 死の彷徨」を思い出してしまうが、日本で一番の積雪も記録したのだそうだ。後ろに雄大な八甲田大岳を控え、自然の中にたたずむ温泉地を多くの人々が愛した。棟方志功もここに好んで投宿し、八甲田の自然を描いたという。
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雪壁の道路の向こうに酸ヶ湯が現れた。背後に大岳。
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酸ヶ湯は今も混浴。
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棟方志功の書「神舞」。志功さんも神が舞うほどに混浴が好きだったのかなあ、・・・
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その志功の写真が掲げられていた。

ほんとうに、ほっこりとする温泉だった。
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翌日も晴天。ふたたび樹氷(スノーモンスター)を抜けてバックカントリーへ。雪はシャバシャバだったが初めての樹氷ラン、ブナの森のツリーランを体験した。
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そして秋田の街へと下った。
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佐竹氏が築いた久保城址。
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全国に広がる乾癬患者会。東北地方ではその活動がとくに活発だ。残すは秋田県だけ。眞鍋先生、山川先生に患者会設立を託した。
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# by kobayashi-skin-c | 2017-04-13 18:00 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2017年3月教室 『25周年を迎えた乾癬の会』、『乾癬の新薬、オテズラ』
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(1993年、第1回乾癬の会豊富温泉湯治ツアー、晴天の下、豊富温泉スキー場で日光浴)

今年、「乾癬の会」が25周年を迎えます。乾癬の会では、以下の要項で25周年記念学習懇談会、記念祝賀会を開催いたします。みなさま、ふるってご参加下さい。

【25周年記念学習懇談会】
 日 時 2017年5月13日(土)15:00-17:00
 場 所 北農健保会館  3階 大会議室
  札幌市中央区北4条西7丁目1-4 011-261-6270
 講 演
 1.『25年を振り返って』乾癬の会会長 稲葉 匡彦               
 2.『乾癬とは・・・・・』乾癬の会相談医 小林 仁

 参加費無料、どなたでも参加できます    


【記念祝賀会】  
 日 時 同日18:00-19:30
   学習懇談会終了後皆様で移動します 
 場 所 ホテル ポールスター 
  札幌市中央区北4条西6丁目 011-241-9111
 会 費 3,000円(当日受付可)


全国にさきがけて北海道で誕生した乾癬患者友の会「乾癬の会」に、その誕生の時から今まで、会員のみなさまと一緒に活動できたことを、私は大変ありがたく、また誇りに思っております。会員のみなさまから多くのことを教わり、とくに豊富温泉ではみなさまと一緒に湯船に浸かり、またお酒を酌み交わしながら乾癬に触れ、乾癬を語ったことは、私の一生の宝です。

私が奉職していた北海道大学病院皮膚科には、乾癬の方たちが多く通っておられました。また入院される方たちも相当数おられました。乾癬とは何か、大学病院ではとかく基礎研究に目が向けられがちでしたが、「乾癬とは何か?」、患者さんが抱えておられる悩み、辛さは何なのか。それを知り、乾癬の患者さんを治療することができると考え、当時の皮膚科教授大河原先生の肝いりで北海道大学病院に乾癬外来を開設し、同時に患者さんへのアンケート調査を行いました。

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アンケート結果のほんの一部ですが、乾癬の患者さんがどんなに日常生活の中で、社会生活の中で、身体的のみならず精神的にも辛い思いをされているかということを、私たちは知ることができました。このアンケートを実施し、解析した安田先生の功績は大変大きいものでした。

アンケート項目の中にあった「もう少し一般社会に『乾癬』について理解してもらえばこれらの問題はかなり解決すると思いますか?」の設問に対し、約半数の方は「はい」47.9%(男50.2%、女44.0%)と答えられておりました。大河原教授がアメリカ留学時代に知見を得られていた米国乾癬患者協会(National Psoriasis Foundation)をモデルとして、日本においても乾癬患者友の会の設立意義を大きく感じました。

なんといっても、「豊富温泉」の存在意義は大きいものでした。ツアーを体験しながら会員相互の絆が大変強まりました。第1回湯治ツアーのことは、今でも鮮明に覚えています。
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この豊富温泉湯治ツアーも今年が25回目。記念となるような催しが企画されています(平成29年10月7-9日)。楽しみにして、みなさま、ご参加下さい。

そして「乾癬の会」の大きな功績の一つが、全国に向けて患者会の声をあげたことです。今では全国21ヶ所に患者会が設立されるまでになりました。
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現会長の稲葉さんをはじめとする歴代の役員のみなさま、そして会員のみなさまのたゆまぬ努力に、心から敬意を表します。これからも多くの乾癬患者さんを支える会として活動を続けていただけるよう、心からよろしくお願い申し上げます。


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乾癬の内服治療薬として「オテズラ(一般名:アプレミラスト)」が3月1日発売されました。生物学的製剤(注射薬)の登場が、乾癬治療の現場に大きな変革をもたらしました。「オテズラ」は生物学的製剤と同じように、免疫反応に作用します。「オテズラ」は内服薬という便利さ、そして安全性が注目されます。以下に、会社資料を使って、オテズラを紹介いたします。
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細胞内情報伝達物質(second messenger)であるcAMPが乾癬皮膚で低下していることは、1970年代に明らかにされていました。当時乾癬の原因は、皮膚表皮の細胞分裂亢進と考えられており、cAMP低下がその大きな要因と考えれていました。40年以上を経たいま、免疫細胞のcAMP低下をPDE4(フォスフォジエステラーゼ4)を抑えることで、免疫調整することで乾癬を改善できるという画期的治療薬が開発されたわけです。科学の進歩は素晴らしい、と実感します。乾癬のcAMP原因説を最初に唱えた米国のVoohees教授は先年亡くなられました。このことを知ったなら、どんなにかお悦びになったことでしょう。

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乾癬の改善効果は、生物学的製剤に比べるとやや(だいぶ?)見劣りがします。先月の健康教室で取り上げたトルツでは、
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痒みの改善効果が期待されます。
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関節炎にも効果を発揮します。
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副作用について、開発試験データでは重症の出来事は無かったようです。下痢などの消化管症状が多いため、治療開始の際には少量の内服量からだんだん慣れていく必要があります(スターターパックの使用)。
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生物学的製剤(注射剤)の登場で大きく変わった乾癬治療。さらに「オテズラ」が加わり、乾癬治療の選択幅が広がりました。ドラえもん先生の四次元ポケットはますます大きく膨らんできました。乾癬で悩まれる多くの方に役立つことができるよう、より効果的で安全な使用方法を考えていきたいと思っています。
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【25周年記念学習懇談会】にご参加下さい。
 日 時 2017年5月13日(土)15:00-17:00
 場 所 北農健保会館  3階 大会議室
   札幌市中央区北4条西7丁目1-4 011-261-6270
 講 演
 1.『25年を振り返って』乾癬の会会長 稲葉 匡彦               
 2.『乾癬とは・・・・・』乾癬の会相談医 小林 仁

 参加費無料、どなたでも参加できます。

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# by kobayashi-skin-c | 2017-04-13 16:02 | 「皮膚の健康教室」抄録 | Comments(0)
2017年2月教室 『トルツ問題』
昨年8月、新しい乾癬の治療薬『トルツ』が厚労省、中央保険医療協議会(中医協)の審査を経て、発売予定となりましたが、『トルツ』を開発した会社が値段、ならびに処方制約が付けられたことを不服として、新薬としての申請を取り下げました。
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しかし、事態は二転三転。メーカー側から再申請が上げられて、中医協は11月に薬価を大幅に引き下げ、処方制約も解消したため、『トルツ』は12月には晴れて発売となりました。乾癬患者も医師も待ち望んだ薬だけに、この間の経緯に首をかしげざるを得ません。これが『トルツ問題』です。
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病院・クリニックで使用される薬剤は、すべて保険薬として厚労省で認可され、その値段は中医協において決定されます。この値段を薬価といいます。すべて、国によって定められた公定価格です。

薬価の算定に当たっては、開発費、営業費などの必要経費と、発売してからの売上予測額、さらに海外の値段などを考慮して妥当な値段が決められます。大変複雑であり、興味のある方は、中医協の「新医薬品の算定方式(PDF版)」をご覧になってください。しかし、それがどうも、メーカー主導であるような気がしてなりません。

抗がん剤の『オプジーボ問題』を覚えているでしょうか(2016年9月教室を参照)。たった1つの抗がん剤が、その経費のため日本の医療費の破綻を早めるというものです。国会でも論議となり、なんと今年の2月から一気に半額まで薬価が切り下げられました。
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薬の値段(薬価)って何でしょう?

さて、ここからが本題なのですが、『トルツ』は大変優れた薬です。開発試験の結果をいくつかみてみましょう(トルツ開発のメーカー資料から抜粋)。
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『トルツ』は治療を開始して早いうちから効果をあらわし、12週間後ですでにPASI100(乾癬の完全な消失)が35.3%の患者さんで得られました。

この効果は1年間の治療の後にも続いていました。
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『トルツ』は乾癬性関節炎に対しても優れた効果を発揮しました。
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『トルツ』は6番目に登場した乾癬の生物学的製剤治療薬です。
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副作用も比較的少なく、たいへん優れた効果を発揮する生物学的製剤治療において、高額の医療費が、治療選択をする上で高いハードルとなっています。その高額な値段(薬価)を決める過程に、不透明さをみただけに複雑な気もします。

さらに新薬が登場します。乾癬治療のドラえもん四次元ポケットは、ますます膨らんできました。次回の健康教室では25周年を迎える乾癬の会(北海道)の歴史を振り返ると同時に、新薬『オテズラ』を紹介いたします。
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# by kobayashi-skin-c | 2017-03-02 18:44 | 「皮膚の健康教室」抄録 | Comments(0)