夏が来れば思い出す、はるかな、
わが青春。 1970年6月、大学1年生の時、空沼岳万計沼に筏を浮かべる。 毎年のように、残雪の空沼岳を訪れる。あまりに雪が多く、雪渓で道を失ったこともあった。雪解け水で山道が冠水し、膝まで水に浸かることもあった。今年、リラ冷えの肌寒い日が続き、オホーツク海側では6月というのに雪が降った。そんな中、ある日晴天が広がった。 登山口から1時間あまりで万計沼に着く。ほとりには北海道大学の「空沼小屋」が立つ。が、今は老朽化のため閉鎖されている。1970年6月、この小屋に泊まり、翌朝空沼岳に登り、札幌岳へ縦走した。それが私の北海道の初めての山だった。魅せられた。 真簾沼。1970年、雪渓が残るこの沼で、M君とともに泳いだ。A君の「もし泳げたら、生協のランチ!」の賭けにのった。「はるかな、思い出」である。 新緑と残雪の山(余市岳)が眩しい。 低山だが360度の展望は素晴らしい。 山の初夏、ゼンマイが葉を開き始め、 可愛らしい蕗の薹が雪渓の脇で顔を出す。 ツツジの赤も濃い(ムラサキヤシオ)。 シラネアオイ(「この花は日本にしかない」、とNHKで言っていた) キャベツ畑と見紛うミズバショウの群落。可憐な水芭蕉も暖かくなると巨大なキャベツへと化す。英語ではその名も"Skunk Cabbage" 地味だけど美しい、オオカメノキ(ムシカリ) 山で見つけると嬉しいオオバナノエンレイソウ いまや、札幌の初夏の風物詩となった「北大祭」。晴天となった日曜日、多くの市民が訪れていた。普段は学生・教師だけが行きかう道の両側には屋台のテントが立ち並び、人で埋め尽くされていた。 今の北大には大勢の留学生が訪れている。各国・各地の屋台が眼を引いた。なんとも、楽しそう。 今の平和で楽しい北大祭と違い、1970年当時の北大は学生紛争の真っ只中。全学封鎖が解除され、やっとのことで入学試験が行われたが、入学式はなかった。大学祭と言っても、「革マルだ」、「民青だ」、「中核だ」のヘルメット姿と、拡声器のアジ演説の声だけだった。そんな大学祭を逃れて行ったのが「空沼岳」だった。 #
by kobayashi-skin-c
| 2016-06-05 21:54
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小樽赤岩。
岩を攀れば青い水平線。 Otaru Ocean Blueが目の前に広がる。クライミングにも少し余裕が出てきた気がするが、5級の岩壁を攀り切ることはできなかった。 廣島の山は低くとも 夏は故郷の山が待つ 岩を攀ずれば山男 無我を悟るはこの時ぞ (我が母校、広島高等師範学校(現広島大学附属高等学校)で歌い継がれる『山男の歌』の一節から) #
by kobayashi-skin-c
| 2016-05-29 21:40
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凍えた寒さとパウダースノーで始まった2016年5月も、もう終盤。北見市で33℃を記録した日もあった。北海道の四季は精密だ。確実に日が長くなり、それに合わせて木々も、草花も、動物も、生き物すべてが「生命の華」を咲かせる。
北海道大学薬草園の牡丹と菖蒲 ライラックの花のたもとでお昼寝 スズランに芝桜に、オダマキにそしてシャクナゲ #
by kobayashi-skin-c
| 2016-05-29 21:13
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羊蹄山頂からの滑降はすでに2年前に果たしていたので、あとは「オカマをスベル」のみ。頑張った。 「蝦夷富士小屋」は自炊の山小屋。でも車で乗入れることができるので、いくぶん贅沢な夕食をとり眠りについた。 登山口から4合目半までは夏道を登った。針葉樹に覆われる山道は気持ちよく、やがて広葉樹に変わる林床にはびっしりと花が咲き乱れていた。 にぎやかに咲く「ヒトリシズカ」 「サンカヨウ」、初夏の山の定番です。 「ニリンソウ」 4合目半から夏道をそれて雪渓に入った。 20℃近くまで上がった気温で、雪はざくざく。斜度が増すと、スキーシール、スキーアイゼンでは横滑りを起こしおっかない。スキーを脱いで靴にアイゼンを装着した。そしてひたすら登った。途中、雪渓が2箇所で途切れ、やぶ漕ぎを強いられた。 ついに噴火口の外輪山の上に立ち、一気にお釜の底に向かって滑り降りた。 あっという間にお釜の底。外輪山を見上げて満足だった。 しかし、200mの標高を登り返す気力も体力も、もう残っていなかったが、ゆっくりと休んで、おにぎりと大福餅を食べて、そして頑張った。 降りで少し道を失って深い藪に入り込んでしまった。スキーをを捨てようかとも思った。それでも何とか夏道に戻り、スキーを担いでとぼとぼと降りるころ、正面のニセコ・アンヌプリに夕陽が沈んでいった。登山口に着いたのは日も沈んだ18:30。えんえんと13時間の山行だった。疲れた、・・・・・・・・・・・、でも、楽しかった。 #
by kobayashi-skin-c
| 2016-05-25 22:15
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オシドリ夫婦が河畔で休んでいた。 河畔の草原には、ヒナギク、タンポポ 「恵迪の森」に向かうと、林床はニリンソウの花で埋め尽くされていた。 エゾエンゴサクの淡い青が色を添える。 飽きさせられることのない被写体、オオバナノエンレイソウ。 悲しいかな、今年のあのクロフネツツジは、「塀の中」。 #
by kobayashi-skin-c
| 2016-05-13 13:10
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