利尻山への登山、そして礼文島の散歩。
利尻山へは鴛泊登山口から登った。頂きまでの道のりは険しく長くつらいものだったが、山に咲く花々は美しく、雲間にのぞく頂上付近の岩壁、そして眼下の大海原は雄大であった。
7合目付近から、リシリブシの花の向うに頂きを望む。
山頂に着いたときは強風と霧。
頂上付近を彩る花々、ノコギリソウの群落が天然のブーケを作る、イワギキョウは凍えてフリーズドライされた押し花のよう。
利尻山を下山後、再びフェリーに乗り込み礼文島へ向かった。青空が広がり、夕暮れ時、一瞬ではあったが海の向うに利尻山が全貌を見せてくれた。その頂きは意外なまでの高みに達し、凛々しく聳えていた。翌日は夏の終わりの花々に彩られた礼文島の海岸線を周遊した。
人伝に聞いてはいたが、利尻山頂上付近の登山道の荒廃に心を痛めた。いつまでも変わらないと思っている大自然の脆さ、繊細さ、そして人間の身勝手さに気付き考えさせられる。謙虚な気持ちと態度で、自然に接したい。利尻山には保存のための手立てが必要だ。