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2010年9月28日教室 『乾癬と暮らす泣き笑いの25年』
乾癬、シャルコー・マリー・トゥース病を持ちながらも前向きに生き、乾癬患者会作りに、また乾癬の会を全国に広めるために奔走された岡部伸雄さんからお話をお伺いしました。岡部さんは、豊富温泉湯快宿の前管理人であり、その当時の思い出深い写真、短歌も交えながらのお話で、たいへん感銘深いものでした。

岡部さんの短歌のいくつかをご紹介させていただきます。
  持つすべを 人に捧ぐる喜びよ 知る人ぞ知る これぞ生きがひ
  黄昏の 海辺に遊ぶ 君たちに 笑いと夢を 僕はあげたい
  最北の 温泉郷に点る灯と いで湯に明日をたくしていやす

岡部さんが患者会を通して得たことには次のようなことがあったとのことで、前向きに生きること、病気をコントロールする力を得ることが大切とお話しされました。
•思いを語り合える場を持てたこと-交流・懇談会・会報・個別つながり・相談・湯治ツアー
•世界的、全国的な最先端医療を聴く事ができたこと-全国・地域的学習懇談会、会報、患者世界会議
•「自分だけなぜこんな目に」の孤立感から解放されたこと
•自らはもとより、他の人の幸せをも考えられる豊かさを持てたこと -活動持続の源泉
•病気を持っていても楽しく生きるすべを身につけられたこと

また岡部さんの経験から、これから望まれる良い医療とは、
•① 患者の話をよく聴く ② 治療方法を丁寧に話し患者の選択権を認める ③ 患者(会)と共によりよき医療を研究するー運動の中でつかんだ三つの判断基準
•これからの医療は「患者・医師の協力共同、患者は聞くばかりでなく語れ、全国に患者会を」(2003年飛騨高山での当時の日本乾癬学会理事長金子先生の談話)
•原点は「医療の民主主義」(2004年山形での米国カリフォルニア大学クー先生の講演)
•小林先生の全人的医療

岡部さんのこれらの短歌、写真、そして随想は自らのホームページ『乾癬と暮らす』をご覧ください。
http://www2.ocn.ne.jp/~nob300/
by kobayashi-skin-c | 2010-09-29 14:23 | 「皮膚の健康教室」抄録 | Comments(0)
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