今年も北海道には不似合いな残暑が遅くまで続き、紅葉は遅れていた。一方で大雪の初冠雪は例年よりも早く、9月22日にその便りが聞かれた。何か変。それでも秋を求めて大雪の山々に向かった。
大雪黒岳山頂から、烏帽子岳斜面に広がる紅葉の襞模様を望む。
黒岳から石室、雲の平、お鉢へ。
黒岳石室の近く、岩が連なる斜面で「ピキッ、ピキッ」と聞き慣れたナキウサギの声。でも今まで一度もその姿を見たことはなかったのだが、あまりに近い鳴き声だ。目の前にその姿を見つけた。
愛山渓温泉から沼の平へ。あいにくの天気と、ぬかるみの山道だったが、沼の平の美しさときたら何度来ても飽きない。雲の合間に、雪をかぶった旭岳が垣間見えた。
高原温泉から緑岳へ。緑岳は高さこそ2,000mそこそこだが、大雪の真ん中に位置する。北海道最高峰の旭岳、第三位の白雲岳がすぐそばにあり、トムラウシ、そして二ぺをはじめとする東大雪の山々、さらに北大雪の峰々も指呼の間に間にある。見渡す限りの山々、針葉樹の深い森、ひっそりと佇む森の中の湖が眼前に広がる。そして何より嬉しいのが、高原温泉。イオウ分を含む白濁した熱い湯が登山で疲れた身を癒してくれる。
秋の紅葉は高原温泉をあまりに有名にしている。クマが出没するとはいえ、新秋のころ高原温泉からの沼めぐりには多くの人々が紅葉を求め来訪する。しかし、緑岳まで登る登山者はごくわずか。でも、今年の秋は少し変。
第二花園はチングルマの紅葉の絨毯。その向こうに緑岳の頂。

紅葉の赤が今年は鈍い、綺麗なんですが・・・・・・・

紅葉の頃なのに、ミヤマリンドウが黄葉と一緒にみごとに咲いていた。

そして今年の大雪には動物が道端に姿を現す頻度が高いのでは。
次回はクマに・・・・・・。
エゾシカ

シマリス
寂しさは その色としも なかりけり 槙立つ山の 秋の夕暮れ (寂蓮法師)
秋は夕暮れ 夕日のさして山の端いと近うなりたるに からすの寝所へ行くとて三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり まいて 雁などの連ねたるが いと小さく見ゆるはいとをかし 日入り果てて 風の音 虫の音など はた言ふべきにあらず(清少納言)
北海道の秋の夕暮れは、壮大な宇宙を感じさせる。