伊豆大島に大きな被害をもたらした台風26号が、北海道をかすめて行った。その低気圧に向かって大陸の寒気が吹きこみ、札幌周辺の山々に早い初雪をもたらした。その台風26号の翌日、空沼岳を目指した。しかし、普段は2時間足らずで通り過ぎる「万計沼」まで、3時間も費やしてしまった。台風26号の強風のため、登山道はいたるところで、倒木、落枝で塞がれ、さらに雪のラッセルが時間も、体力も奪った。この日は万計沼で引き返したが、誰一人に会うこともなく、木々から落ちる雪の音、甲高い鹿の鳴き声を聞きながら、静寂の初雪の山を楽しんだ。