すっかり春めいてきた。札幌の街の雪が急速に消えている。
でも、山にはまだ粉雪が残っている。嵐がもたらした粉雪だ。おそらく今シーズン最後のパウダースノーを、漁岳、羊蹄山で楽しんだ。
朝、札幌は快晴だった。目指す漁岳(1317.7m)は札幌・支笏湖間にある山で、かつては夏道がなかったため冬~春の山スキーヤーだけが知る超絶景ポイント。眼下にオコタンペ湖、その向こうに恵庭岳が聳え、支笏湖が横たわっている、らしい。胸をときめかせながら、春の日差しの中へ、初めての漁岳を目指して、Youさん(ノマド・ガイド)の案内で飛び出していったつもりなのだが、・・・・・・。眺望も何も、強風と吹雪だった。しかし、粉雪はあった!
さらに、羊蹄山(1898m)。ご覧のとおり超絶景(京極登山口にて)。
でも、山頂付近には吹き飛ばされた雪煙が立ち昇っている。
まずは山を望みながら、オダッチ(ノマド)からガイダンスを受ける。「今日は山頂付近は強風が吹き荒れています。予報では風速25m/秒の風です。まあ、行けるところまで行きましょう」。
「行けるところまで行きましょう。願わくば山頂まで」の心意気で出発したが、次第に山頂は雲に覆われ、登るにしたがって風が強くなった。1200m付近で断念。立っていられないほどの突風が吹きつける。風の少ない斜面を選んで、粉雪、モナカ雪、ときにアイスバーンの斜面を楽しんだ。
振り返ると羊蹄山頂は強風にたなびく雲で覆われていた。今年のパウダーは今日で終わりかな。