
石狩灯台。石狩川河口にある。「喜びも悲しみも幾年月」の一舞台にもなった。サイクリング道が札幌から続き、札幌近郊で私の好きな場所の一つでもある。

灯台の周囲は砂丘となり、砂丘特有の植物が群生している。ひときわ鮮やに咲いているのが、この季節の「ハマナス(浜茄子)」。「ハマナス」バラ科の花(Rosa rugosa)。野生で咲くハマナスは濃い紅紫で、強い芳香を放つ。「北海道の花」に指定されており、皇太子妃殿下、雅子様のお印でもある。
札幌の街中、大通公園の西端にバラ園があり、各国の名花が咲き誇っている。




あまりに綺麗なので、近付きすぎて写真を撮っていると、棘がひざを刺した。「美しい花には棘がある(No rose is without a thorn)」。
美しい岩壁「赤岩」にも棘があった。



先週の赤岩西壁ルート登攀中、踏み出しの二歩目を踏みはずし、1メートルぐらい、下にドンと落ちた。痛みがズキッと走ったが、気にせずにその日は終わった。翌日から、寝返りや咳をすると、左胸に痛みが強くなったので、「また肋骨にひびが入ったか、まあすぐに治るだろう」と気にもしていなかった。しかし今週、またまたの赤岩通いの「2本目登攀」。途中岩に引っかかったロープを、岩にしがみつきながら、思いっ切り左手を伸ばしたり、回したりして、何とかその場を脱したが、頂上についてから左胸に息苦しいほどの痛みを覚えるようになった。この日はこれで撤退。翌日、松田整形外科の菅原先生に診察してもらったところ、「左第6肋骨亀裂骨折」の診断。レントゲン写真には、くっきりと「ひび」が入っていた。
「美しい岩壁には角がある」。無念。