
帯状疱疹の予防ワクチン接種は、わが国ではまだあまり行われていません。しかしながら、帯状疱疹後神経痛のあのつらさのことを考えると、もっと普及させるべきと思います。ワクチン後進国と言われる日本の現状に対し、もっと啓発活動・行政の支援が必要と感じます。昨年、わが国で開発された水痘ワクチンが、帯状疱疹の予防ワクチンとしても認可を受け、使用できるようになりました。今年から供給体制も整い、小林皮膚科クリニックでも7月1日から接種可能となりました。
この帯状疱疹予防ワクチンについて、今回は解説を行いました。
そして、注意すべきが帯状疱疹の合併症、さらに帯状疱疹後神経痛です。


帯状疱疹は、50歳以降での発症が多く、年齢が高くなるにつれて帯状疱疹後神経痛の頻度も高くなります。

このため、予防ワクチンも50歳以上の方たちが対象となります。
予防ワクチンは、帯状疱疹の発症頻度を下げると共に、重症化の予防、疱疹後神経痛の予防効果も持ちます。



予防ワクチンの効果は一生続くわけではなく、5年を過ぎると効果は減弱しますので、5年毎の接種が勧められます。
下記に該当する方は、接種できません。ワクチン接種ご希望の方は、この説明をお受けいただいて、同意の上で予約をしていただきます。
1.明らかな発熱(37.5℃以上)を呈している人
2.重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人
3.本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある人
4.明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する人、および免疫抑制をきたす治療を
受けている人(水痘予防を目的として使用する場合を除く)
5.妊娠していることが明らかな人
6.上記に掲げる人のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある人
(資料は、阪大微生物学研究会・田辺三菱製薬(株)パンフレットから引用しました。)