今年1月20日、世界最高齢であったこの方が亡くなりました。ご存知でしょうか。 「長寿」、「若々しい肌」というと、すぐにこの方を思い浮かべます。 亡くなられてしまいましたが、若々しい老人といえば、この方です。 もうお一方、日野原先生もお元気でした。「歩け、歩け」が口癖でした。 日野原先生のお顔にも刻まれていますが、加齢による皮膚変化はかならず現れます。これを「老徴」と呼びます。遅かれ早かれ、程度の差こそあれ、かならず現れます。何故でしょう。 生きとし生けるもの、かならず死を迎えます。かならず老いを迎えます。 老化・加齢とは、 普遍性 老化は遅速の差はあっても、生あるもの全てに共通して必ず起きる。 内在性 老化は誕生や成長と同様に、個体に内在するものによってもたらされる。 有害性 機能低下は老化現象の最も特徴とするものの一つである。老化によって生じる現象は生物にとって有害なものがほとんどである。 進行性 老化は突発的に起きるものではなく、普通のプロセスによって生じる。老化は不可逆性であり、一度起きると戻ることはない。 老化・加齢は、残酷ではありますが避けて通れません。その原因・メカニズムについて、 プログラム説、活性酸素説、テロメア説、遺伝子修復エラー説、分子間架橋説、免疫機能低下説、ホルモン低下説 などがあげられていますが、いずれも仮説であり、「神の定め」といったほうがよいように思います。 では、けっして抗うことができない一方通行のプロセスかというと、かならずしもそうではありません。老化・加齢の速度には2種類があり、 1.生理的老化 成長に個人差があるように、遺伝的に遅速がある。 2. 後天的老化 老化を早めるものとしてさまざまな環境要因、生活習慣、疾病がある。 内因性の生理的老化を動かすことはできませんが、後天的老化を遅らせることは可能です。皮膚において、このことが大切です。 もっとも大きな「乾燥」からみていきましょう。私たちの皮膚のうるおいは、皮脂膜、天然保湿因子、角質細胞間脂質、Tight-junctionの働きで保たれており、皮膚のバリア機能を果たしています。 ところが、加齢を一因として皮膚の乾燥が始まるようになると、 さらに大きなダメージは、日光(紫外線)によってもたらされます。 私たち人間のみならず、地球上の生物のほとんどは、太陽の恩恵を受けて生きることができています。 その原則は、 これら、乾燥肌対策、紫外線対策が、皮膚老化の予防のために、皮膚の長寿のために必須です。その具体的方法として以下を参考にしてください。 そんな努力をしても生じてしまった皮膚の老化に、何ができるでしょう。 しかし、一日ひがな、鏡を見続けることは良いことでしょうか。こだわるあまりに、科学性も実証性もない薬、施術にはまり込むことは適切でしょうか。あまりに多くの「見た目」のインチキが世にはびこっているのは、自分自身の心の隙間につけ込まれているからなのではないでしょうか。 私が大切に思うこと、それはこの言葉です。 はずかしながら、今日の結論、 冬は保湿クリームをかかしません。 ご飯、しっかり食べています。 運動しています。笑っています。 そして、なにより、みつめられています。
by kobayashi-skin-c
| 2019-02-28 22:00
| 「皮膚の健康教室」抄録
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