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2019年5月 『ヒマラヤピークトレッキング 4: アイランドピーク』May 2019 "Himalaya Peak Trekking 4: Island Peak"
アイランド・ピークIsland Peak (6,189m)
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イムジャ谷の奥、島のように浮かんでいるので、ちょっとさえないネーミングだが、アイランド・ピークIsland Peakと呼ばれている。シェルパさんたちは「アイスランド・ピーク」と発音している!雪と氷に覆われた山だから「アイスランド」とのことであった。最近では「イムジャツェ:イムジャ・コーラ(イムジャ谷)の最奥にある山」の意が使われている。やりがいがある山だ。6000mの高度感の中でアルパインクライミングが必要とされる。

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しかし、左に聳えるローツェ(8516m)と比べるとアイランドピークの何と小さいこと。やはり8000m峰にあこがれてしまう。


427日(土)Chhukung (4,750m) to Island Peak Base Camp (5,200m)


今日も晴天。0920 Yak Land Lodgeを出発。Amphu Labcha Laから下ってきた道をイムジャ谷の上流に向かってたどる。ヒマラヤ襞の美しいカンレヤムウを右に見ながら、左にはローツェ南壁を仰ぎながら、上流へ上流へと向かう。
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Amphu Labcha La
への道を右に分けながら、Island Peakへの道はやがて広い谷間を歩くようになり、正面にはアイランド・ピークが姿を現す。8000m峰には及ばないが、岩と氷の美しい山である。1150 BCに到着。広い谷間に2030張のテントが立ち並ぶ。
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午後はテントでのんびりと過ごしながら、Dikさんから明日の指示を受ける。1800スパゲティの夕食をお腹いっぱいにとった。すぐに就寝。



428日(日)Island Peak Base Camp (5,200m) to Island Peak (6,189m),
and back to Chhukung(4,750m)

000起床。ぐっすりと眠ることができた。体調はすこぶる良い。高山病症状はまったく現れない。030温かいスープとポップコーン、フライドライスの朝食を摂る。1:00予定通りBCを出発。空は満天の星。暗闇の中、先行するパーティーのヘッドランプの灯りが見える。最初の30分は平坦な道を歩いたが、やがてジグザグの登りとなりスピードが鈍る。今日はチェコ隊とともに5人で隊列を組んで進むこととなった。少しプレッシャーを感じるが、ビスターリ、ビスターリとみずからに言い聞かせる。喘ぐほどのスピードに絶対ならないよう、少しだけ苦しいぐらいのゆっくりとした足取りで、しかし絶対止まらないように、ヘッドランプの灯りで照らされるDikさんの足元だけを頼りに登っていった。岩屑の道から岩壁の道へ、そして空が少し明るくなり始めるころ、道は雪に変わり、広い氷河の末端に到着。ここでアプローチシューズから冬靴へはきかえ、アイゼン、ハーネス、クライミングギアを装着した。周りの景色が見えはじめてきた。氷河のど真ん中にいる。氷河が少し赤みを帯びてきた。空は宇宙の青さ。あまりの荘厳さに心が震える。今から挑むアイランド・ピークへの挨拶に、思わず大きな雄叫びを上げる。
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5人、コンティでロープを結び、先頭がリンジー、そして私、LiborLadia、そしてDikさんの順で登りはじめた。まずは細い雪稜、次に一番目のクレバスを梯子で渡る。少しバランスを崩し、腰を落として慎重に渡った。
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次に細いクレバスをジャンプ、続いて深いクレバス上にかろうじて残るスノーブリッジを慎重に渡り、80度はあろうかという3段のアルミ梯子が連結されたクレバスを越え、さらにもう2回梯子をわたったところで頂上直下の広い雪田に出た。雪田の向こうに100mほどの雪壁がそそり立つ。その上が頂上だ。雪壁をすでに数人が登り始めている。
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我々もユマールをセットして登りはじめる。今度はDikさんがすぐ前に来てサポートしてくれる。それにしてもユマールをセットしたフィックスロープのなんとみすぼらしいこと。クライミングに使うロープとは違って、荷造りに使うビニール紐みたい。それも少し毛羽立っている。30-40mごとにアイスバーが打ち込まれており、ユマールとビレーカラビナを次のフィックスロープにセットしなおす。面倒くさい作業だ。7080度の斜度の登りはきつい。
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ユマールを両手で掴んで体を引き上げる。しかし原則は脚の力で登ること。腕に頼ると大きく息が切れる。数歩登っては深呼吸を繰り返し、喘ぎ喘ぎまた数歩登る。また止まって深呼吸。アドレナリン全開でみずからを鼓舞しながら、そして頂上稜線に立った。Dikさんが嬉しそうに祝福してくれる。頂上稜線からの絶景にふたたび雄叫びを上げる。
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そして0750、狭い頂上に立った。
Dikさんと、続いて登ってきたLiborLadia、そしてリンジーと抱き合う。立っているのも難しいぐらい疲れていたので、安全のためにも座り込んだ。呼吸が落ち着いてからあらためて周囲を見渡す。すごいところへ来たもんだ!



下りは楽だった。登頂の歓びをかみしめながら、絶景を楽しみながらBCへと下っていった。1200BC帰着。すぐにテントに倒れこんだ。ランチを食べるよう言われたが、疲れすぎているのか、まったく食欲がわかずアンビルさんに食べてもらうこととして、小一時間は眠った。1420BCをあとにしてチュクンに向けて下山開始。1630やっとの思いでチュクンのロッジに到着。先に着いていたチェコチームと、健闘をたたえあった。今日の行動時間、15時間30分!お目当てのヤクステーキは品切れだったが、チキンステーキ、ローストポテト、ビール、ラム酒で乾杯した。人生で何度もない歓喜の日であった。みんなに感謝したい。
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残す行程は、カラ・パタール! やはりエヴェレストに挨拶しておきたい。

by kobayashi-skin-c | 2019-06-16 12:50 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
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