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2019年7月『天空が友達 -北アルプス後立山連峰縦走-』July 2019 "On the Skyline, Trekking of North Japan Alps"
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2019年7月、海の日の連休をつかって北アルプス後立山連峰に向かった。下界は梅雨空、山は天上の世界。稜線上で「天空の友達」となった。


昨年7月、マッターホルン訓練のため、白馬岳から不帰の嶮を越えて唐松岳へ、八方尾根から下山し、そして前穂高岳北稜へと向かった。今回はその八方尾根を登り返し、唐松岳から五竜岳へ、そして八峰キレットを越えて鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、そして針ノ木岳、針ノ木雪渓を下山する三泊四日の、二年がかりで後立山連峰を縦走する欲張りな計画を立てた。
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昨年の出発点、白馬大雪渓。

約1年の時を経て、縦走再開!
しかし今年の梅雨はだらだらと本州を覆い続け、天気予報はずっと雨、雨、雨。霧雨の中、八方尾根を出発した。

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出発点に近い黒菱平。ガスの中。


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唐松岳に着いたころガスが上がる。


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しかし、またすぐにガスの中。唐松岳山荘を過ぎると一気に岩場に。難所の牛首を登る。ガスの中では「道迷い」が一番危険。慎重に岩に記されたペンキ印を視認しながら登る。
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この慎重さ。


五竜山荘は私たち二人を含めて6人のみであった。難コースであり、この天候でみんな敬遠したのだろう。しかし私たち二人には五竜山荘にどうしても来たい理由があった。
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その理由がこれ。「山が好き 酒が好き」! このTシャツに憧れていた。五竜山荘限定販売。



二日目の朝、小屋の外に出て、「万歳!」
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私たちは雲海の上にいた。下界は梅雨、天上の世界。
いざいざ、五竜岳見参!!
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五竜岳山頂にて。誰もいない。

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五竜岳を越えた先は、岩場の連続、厳しい峰々。八峰キレット、鹿島槍ヶ岳を目指す。午前中は晴天に恵まれたが午後になるとガスが昇ってきた。この日は午後から雨、落雷も予報されていた。早めに行動を終えることとした。
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霧の中に忽然と現れたキレット小屋、稜線鞍部に貼りつくように建てられている。天候が崩れる前に着いてホッと一安心。
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ところが、
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山小屋開きをしてから丸々2週間、悪天候続きでまだ一度もヘリコプターの荷揚げができないとのこと、スタッフ三人の食料もままならないらしい。二日前、善光寺まいりをしていたとき、「食事の提供はできません、キャンセルするなら今のうちです、アルコール類はたっぷりあります」との電話連絡を受けていたので、私たちはノープローブレム!お酒大歓迎!!
しかもこの日は私たち以外誰も予約がないとのこと。小屋を二人占め。
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(夕方6時ごろになってから予約なしの縦走の男性が一人。ルール違反だね)。



翌朝も快晴!ヤッホー!!小屋の脇からすぐに八峰キレットの核心部に入っていった。岩壁に咲く高山植物がきれいだった。
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いきなり岩壁のへつり。天気が良くてよかった。こんな所で足を滑らせたら・・・・


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少し足場の良いところで眺め渡すと、いままで歩いてきた峰々、稜線がくっきりと青空の中にそそり立つ。たなびく雲の上に頭を出すのが五竜岳。男らしい山だ。
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そして、八峰キレットの核心部。すっぱりと両側が切り立つ。
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こちらが信州側。Vの字になった鞍部の向こうに奈落のような黒部側の絶壁が待つ。


キレットを越えた向こうには鹿島槍ヶ岳の双耳峰。まだまだ気の抜けない岩場の登りが連続する。
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青空の下、「天空の友達」になった気分。
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友達にライチョウも加わった。うれしい、たのしい。
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ヤッホーー!!
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ついに鹿島槍ヶ岳北峰に登頂。緊張感に溢れた素晴らしいコースだった。晴天がなによりだ。この奇跡に感謝!
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指差す方向に、鹿島槍ヶ岳南峰、そして北アルプスの峰々。遠くには槍ヶ岳、穂高連峰を見晴らすことができた。
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振り返ると、歩いてきた五竜岳からの稜線、遠くには白馬岳も視認できる。一年がかりの縦走だ。
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そして鹿島槍ヶ岳の南峰に登り、さらに爺ヶ岳を経て、稜線漫歩を楽しみながら種池山荘へと至った。
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爺ヶ岳を歩いているころ、長野県山岳パトロール員から「今日も午後から天気が崩れ落雷予想が出ています、早めに山小屋に入ったほうが無難です。この先の種池小屋には美味しいピザもあるし、生ビールもありますよ」、と大変親切に教えていただいた。ほんとうは、種池山荘を越えてその向こうの新越小屋まで行き、そして明日針ノ木岳を目指すつもりだったのだが、「そうか、天気が崩れるのだったら」、「そうか、疲れているし」、「そうか、生ビールとピザがあるのだったら」、「ここまでにしておこう」と即決した。どれが本音だったのか??? かくして、
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縦走最終日、かろうじて晴間が広がる種池山荘からの眺めをあとにして、扇沢へと下山した。
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鹿島槍ヶ岳と朝日

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種池山荘と、その向こうに立山連峰・剱岳の大展望が広がる。

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左に立山連峰、右に剱岳。あの稜線をたどったのは、いつのことだったろう。


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種池山荘の前に広がるコバイケイソウの群落。奥に針ノ木岳、針ノ木雪渓が見える。


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さようなら、ありがとう。




天空の友達、第2編、「天空に咲くお花たち」


キヌガサソウ(湿ったところに咲く、種池の周辺で群落をみつけた)
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今回一番目立っていたのが、コイワカガミ
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チングルマ、やっぱりこれは北海道だな
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サンカヨウ(今回認識した、香りも素晴らしい)
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青の饗宴、左からオヤマノエンドウ、ウルップソウ、オダマキ
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オダマキ
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ウルップソウ、厳しい環境の中だからこそ美しいのかな
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やはりこれ、高山植物の女王コマクサ
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山を歩く楽しみの一つが、山の花々、生き物たちに出会えること。今回もたくさんの花々に囲まれ、ライチョウにも出会い、心を和まされた。今年の異常ともいえる長梅雨にやきもきしましたが、山上では青空に出会うことができた。いつまでもこの自然の美しさが保たれることを切に祈る。

by kobayashi-skin-c | 2019-08-02 12:30 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
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