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2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その1』 February 2020 "Skin in Dolomiti, Italia"

イタリア・ドロミテ・スキー その1

山宿、山小屋で過ごした1週間

美しい岩壁の山々、白く輝く雪、緑濃い針葉樹の森、長大なスキースロープ、麓の村々、すべてに魅了され、ドロミテに恋をしてしまった私たちは、今冬もイタリア・ドロミテ・コルティーナ・ダンペッツォを訪れました。2018年に泊まった3軒の山小屋の再訪と、山の中腹にある山宿に計6泊し、1週間、ドロミテの山中に浸りきりました。
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Faloria Ski Area, 背景はt Mt Cristallo

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コルティーナ・ダンペッツォの街からMt Tofana, Tofana Ski Areaを望む

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スキーコースからスキーでそのまま滑り込んだ山宿 Locanda del Cantoniere

まず、その山宿・山小屋、そしてスキーコースの紹介からいたしましょう。

最初に三泊したのが、山宿 ”Locanda del Cantoniere”

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スキーコースを外れて山道を滑り、山宿へ向う。

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コルティーナ・ダンペッツォの町から車で行くことも可能ですが、車を持たない私たちはスキーを履いて、そして6泊分の着替え、日用品をリュックに担ぎ、スキーコースの途中から、山宿 ”Locanda del Cantoniere” へとスキーで向かいました。何ともお洒落でしょう。山宿は針葉樹の森の中。部屋からはTofanaの岩壁を間近に見ながら、プロセッコで乾杯。
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家族経営の宿はとても暖かな雰囲気。ご主人は英語がたどたどしく少し無愛想。でも笑顔が優しく、まったくの働き者。宿内の掃除、ディナーの配膳、スキーコースと宿を結ぶ道の雪の整備にと余念がなかった。このお陰で私たちはスキーのままで宿に滑り込むことができる。

奥さんは英語が達者でとても明るい人。ビールを注いだり、エスプレッソを淹れたり日中はとにかく大忙し。それにランチも、ディナーも格別に美味しかった。(下はLocandaのレストラン。注文を取っているのがご主人)

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山宿 ”Locanda del Cantoniere”に泊まりながら、コルティーナ区域のスキーコースをほぼ滑りつくしました。
コルティーナ区域で一番大きいのがTofana Area1956年の冬季オリンピックでは滑降、回転コースとして使われ、2021年にはFISアルペン世界選手権が、さらに2026年には二度目の冬季オリンピックのアルペン種目がここで行われる予定です。世界屈指のスキーコース。

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Tofana Ski Areaの最上部2828mからスキーコースを俯瞰する。コルティーナ・ダンペッツォの街は遥か下。


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Pomedes山頂2303mへのリフト。前方二つの岩壁で日陰になった部分のコース斜度は40度、ぐらいかな。

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標高が高いので息が切れます。背後にMt Tofana山頂 3245m。

一気に滑り降りていきました、「飛ばし過ぎ!」



朝一、誰よりも早く山宿を出ます。全く、勤勉なのか貧乏性なのか、遊ぶときも一生懸命!日本に比べ新雪が少なく人口雪を使うスキーコースはカリカリの圧雪状態。午前中、雪上車できれいにグルーミングされた斜面は滑りやすいのですが、午後になると急斜面はスキーヤーに表面の雪が削り取られ、下のアイスバーンが露出。エッジも効かない状態となり滑るのがたいへん。だから朝一番を目指すのです。


日目の朝、この日も一番で出ると、山宿の下には雲海が広がっていました。

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まずはリフトを乗り継ぎ2303mPomedes山頂へ。絶景でした。そして雲海に向かってシー・ハイル!
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1224mのコルティナの町まで滑り降り(町はまだ霧の中)、ゴンドラ2本、ロープウェイ1本、リフト1本で、今度は2828mTofanaへ。Tofana山頂3245mまでのロープウェイは冬期間運休ですが、リフト終点も標高が高いので息が切れます。Tofana areaのほとんどを滑りつくしました

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次にFaloria Area。コルティーナ・ダンペッツォの町を挟んで向い側の山に広がる、やはり長大なゲレンデで、Cristallo3216mを目がけて大滑降。美しいです。ため息が出ます。
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そして午後疲れたころ、スキーコースを辿りながら山宿Locanda del Cantoniereに帰るのです。山宿で3泊を過ごした後、次に2年前も泊まった山小屋へと向いました。


まず訪れたのがRifugio Scoiattoli スコイアトッリ小屋2225m。小屋の目の前にはCinqueTorri2363mが聳立っています。Mt Tofana西壁、Mt Lagazuoi、Mt Averau, Croda la Lagoの岩壁も間近に迫っています。この山小屋の名物は、なんと露天風呂!今年は元気なドイツ人グループがお湯を楽しんでいました。

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Cinque Torriを背後に。

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Rifugio Scoiattoliの食堂の窓から(窓枠が額縁のよう)

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Rifugio Scoiattoliの次に訪れたのはRifugio Averau アヴェラウ小屋2416mMT Averau2649mの岩壁直下に建っています。人気の山小屋ですがその理由は、食事が美味しいからだそうです。いかにもイタリアらしいですね。その詳細は次の機会に。ここまで登ってくるスキーヤーは少なく、ゲレンデは二人占め状態でした。とくに朝一の気持ちいいこと!

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そして最後の山小屋は、Rifugio Lagazuoi ラガツォイ小屋2752mMt Lagazuoiの稜線上にあり、その展望から人気随一(自分的に)です。3000mを超えるドロミテの名峰がずらりと並び、その間に昇る朝日、沈む夕日を望むことができます。そして2752mの山小屋からは標高差1000mの長大なスキーコース、そしてラストランのさらに最後は馬橇に引かれたスキーで、2020年ドロミテスキーを締めくくりました。

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Lagazuoiへと登るFunivia(ロープウェイ)。どこにロープウェイがいるか分かりますか。身の毛もよだつ、その高さ。

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Dolomitiの山々を見晴らすRifugio Lagazuoiは、画面の上、左端に見えます。岩壁の上に建っています。

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Mt Lagazuoiの頂上。崖の上の稜線をスキーブーツで登って来た。



Lagazuoiからラストラン。「また来れるかな?」

馬橇に引かれて。

山宿、山小屋を移動しながら滑るスキーに、またドロミテの虜となりました。ラストランを滑りながら、
「また来れるかな?」「何言ってんの、来年も来ましょ」、どちらが、どちらの言葉やら。ドロミテの山々に、7日間の晴天に、イタリアの青い空に、そして衣子に感謝、感謝。


山宿、山小屋でしか味わえないドロミテの山々の景色。

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山宿 Locanda del Cantoniereから観た夕焼け。

次回は、あの「エンロサディラ(バラの伝承)」、燃える朝日・朝焼け、夕日・夕焼けをお届けします。








by kobayashi-skin-c | 2020-03-12 21:47 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
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