羊蹄山に続き、10月11日、秋の空沼岳を登った。今年二度目。そう言えば、羊蹄山も今年二度目だった。私たちのお気に入りの山たちである。
ことさら、ここ万計沼が素晴らしい。なだらかな山道をたどった森の先に、ぱっと小さな湖が姿を現す。湖畔には北海道大学の「空沼小屋」、そして市民愛好者が管理する「万計山荘」の山小屋が立つ。
古いアルバムを繰っていたら、同じところで撮影した写真が出てきた。
1974年9月22日とある。
紅葉の森をさらに進むと、今度は広々とした真簾沼が現れる。針葉樹の森に囲まれ神秘的。ごろごろと転がる大きな石の上に腰かけてお昼を食べる。1974年にも同じところで休憩したようだ。当時はiPhoneのセルフィーなどはなく、おそらく大きな石の上にカメラを置いてセルフタイマーを使ったのだろう。懐かしい想い出に、ふっとため息が出る。
燃えるような紅葉にため息をついたのか、はるか昔の若い二人にため息をついたのか、やはり秋はどことなく物悲しい。