2023年6月 『初夏の札幌、初夏の山々』 June 2023 "The Beginning of Summer in Sapporo"

初夏、心が弾みます。燦燦の日差し、でも木陰は涼やかな風。

山へ、北大のキャンパスへ。

空沼岳、もう５０年以上通っている山。登山口から２時間の万計沼。1970年大学1年生の時、左に見える赤い屋根の空沼小屋のお世話になり、その時から北海道の山歩きが始まりました。
真簾沼（まみすぬま）に現れた子鹿。
湖畔に立つ72歳。
左：コミヤマカタバミ　　　　　右：サンカヨウ　　
空沼岳山頂にて。後ろは羊蹄山、ニセコ連峰

さらに、初夏に必ず登る定山渓天狗岳。ここに初めて登ったのも1970年、大学1年生の時でした。花の山です。

アツモリソウ　　　エゾグンナイフウロ　　　エゾヒメクワガタシコタンソウ　エゾハナシノブ　タチカメバソウ　ミヤマオダマキ
ヒグマ（キムンカムイ、アイヌ語で山の神）の爪痕。毎年このトドマツの木を見るたびに、お祈りをしています。「どうか、山の神の怒りをかいませんように」。
定山渓天狗岳山頂にて。1145mの低山ながら登りがいがある。

北海道大学キャンパスに、今年もオシドリの雛が誕生し、すくすくと育っています。でも、自然の厳しさも教えられます。この６羽雛の母親は、カラスと戦って殺されてしまいました。母なしでもなんとか生き延びてほしいものです。下のカラスが犯人というわけではありませんが、人を怖がりませんし、ときどき人の頭を突っついて怪我をさせます。
大野池の睡蓮が見事に咲き始めました。

夏の太陽が眩しく沈んでいきます。そして西の空に夕焼け、そしてさらにマジックアワーへと変化します。「きれいだね、衣子」と言葉を交わします。

花の富良野岳へ。毎年この季節は花を求めて夕張岳に登るのですが、夕張岳登山口が土砂崩れのため閉鎖され開通の目途が立っていません。欲張って富良野岳を目指しました。上ホロカメットク山（通称カミホロ）から富良野岳へのミニ縦走。登山道沿いはお花でいっぱいでした。

奥の台形の山がカミホロ。

カミホロ山頂から富良野岳山頂まで２時間半のアップダウンが続く縦走路。この日は気温が高くへばりました。四国遍路で落ちた体重がまだ戻っていません。皮下脂肪が減ったせいか体力が落ちた気がします。
縦走路からみるお花畑と雪渓。チングルマとハクサンイチゲの白い絨毯。
ミツバオウレン　　　チングルマ　　　エゾノツガザクラキバナシャクナゲ　　　メアカンキンバイ　　　イワウメ　　

エゾコザクラ　　　　　　　　　コマクサハクサンイチゲ　　　ミヤマアズマギク　　　イワヒゲ

今年の北海道は初夏からあっというまに盛夏。異例の暑さです。どうか皆さまくれぐれも無理なさらぬよう、ご自愛ください。

暑中お見舞い申し上げます。