今年の夏は異常に暑かった。
札幌では、8月23日に1876年以降の観測史上最高気温、36.3℃を記録。さらに連続真夏日日数、最多真夏日数、最多夏日数、と異常な暑さ続きでした。
山の紅葉が遅れることは十分に予測できましたが、ここまで悲惨とは。
雲の平の一番の紅葉ポイントでも、くすんだ紅葉でした。冬枯れと紅葉のミックス模様。ウラジロナナカマドはほぼすべて紅葉の前に枯葉となっていました。


それにしても驚いたのは、北海沢の大雪渓がすっかり姿を消していたこと。「地球温暖化」は忍び寄るどころか、走り来る!

初夏の北海沢。登山道はすっかり雪の下(2014年7月23日)
2004年9月15日、北海沢の万年雪

去年の秋は、かろうじて万年雪として残る(昨年9月21日)
そして今年。雪渓はすっかり消滅!

この現象は今年だけの異常ではないように感じます。昔見た燃えるような紅葉がこの数年間見られていません。
2006年9月23日の大雪山雲の平、今年の9月21日とまったく同じポイントで撮影しています。

あの頃はクロマメノキの実も豊富でした。本当は国立公園の実を採ってはいけません!
それでもしつこく10月11日、大雪山愛山渓から松仙園、沼ノ平へと入りました。というのも10月3日大雪山系では初冠雪が観察され、裾野の紅葉が進んでいる様子だったからです。それと山頂が雪に覆われるころ、登山口までの道路の多くが冬季閉鎖となります。愛山渓も10月12日から閉鎖されることとなっていました。つまりこの日が、今年最後の入山日。山の中では誰一人会いませんでした。
松仙園と沼ノ平の紅葉に癒され、幸せな気持ちでしたが、同時に、自然はこんなにも脆いものなのかと悲しさを感じました。気象統計でも平均気温の上昇が急激であることが明らかです。ほんの小さなことでも二酸化炭素排出削減ができるよう、現代生活に浸り切りの私たちですが頑張りたいと思います。