パート1.ドロミテ編 なんと5回目のドロミテ・スキー行です。 最初は2013年でした(本ブログ2013年2月記事をご覧ください)。 こんな素敵なところがあるのかと感激しました。そしてすっかりドロミテの虜になってしまったのです。 ![]() 2013年2月、後ろはSasso Lungo。 ![]() 2013年2月、Sella 山群をスキーで一周する Sellaronda の途中。 その後は2014年(同年3月記事参照)、2018年(同年3月記事参照)、2020年(同年3月記事参照)とドロミテのコルチナ・ダンペッツォを中心に訪れておりました。長大・広大なスキーコースはもちろんのこと、山々の美しさ、山小屋の楽しさ、そして食事のおいしさが魅力なのです。 ![]() 2020年2月、コルチナ・ダンペッツォの滑降コース上部。雲海の上を滑る。 ![]() 2018年2月、Tre Cime でバックカントリースキー。 ![]() 2020年2月、ラガツォイ山頂からの眺め。崖の上にRefugio Lagazuoi(ラガツォイ小屋)。 ![]() 2020年2月、Rifugio Scotoni(スコトーニ小屋)で一服。 さて、今年のドロミテ。2月1日にコルチナ・ダンペッツォに到着。 コルチナ・ダンペッツォでは、2026年冬のオリンピック・パラリンピックのアルペンスキー種目が開催されます。 この時もFISワールドカップ女子滑降、スーパー大回転競技に続き、FISパラアルペンスキー大会が開催中でした。日本からも4選手が出場しており、私たちも声援を送りました。"Sit Ski"部門では、森井大輝選手が6位に入賞しました。 ![]() ![]() 素晴らしい晴天の下、私たちも翌日から張り切って滑りました。 ![]() ![]() ![]() 2月4日、この日も朝一番のゴンドラ・リフトで2830mのコルチナ・ダンペッツォのスキーコース最高所まで登り、爽快に滑り始めました。 ![]() ![]() その二本目。 衣子の滑降動画は下記の "youtube" をタップしてご覧くださ滑降 この映像の1分後、コース一番下のリフト乗り場、3つのコースが異なった方向から交わる地点、猛スピードで滑り降りてきた衣子は、別のコースから滑り降りてきた男性スキーヤーと交錯、転倒。 そこからは、私もなかば放心状態。現場に駆けつけた(滑ってきた)Polizia(イタリアのスキー場ではスキーパトロールではなく、警察官が巡回しています)から事情を聴かれ、あれよあれよという間にレスキュー用のスノーボートに乗せられスノーモービルで運ばれ、ゴンドラに移され、さらにまたスノーモービルで移動して、そして救急車。 着いた先のコルチナ・ダンペッツォの病院でレントゲン検査の結果「右大腿骨頚部骨折」の診断。 「すぐに手術が必要なので、ベッルーノの病院へ送る」、「70㎞先」とのこと。衣子はふたたび救急車に乗せられてベッルーノまで救急搬送された。救急車に乗り込めない私はホテルに留まった。 すぐに日本に帰るべきか、飛行機の予約変更はどうする、だれか家族に迎えを頼むか、病院への支払いはどうする、これからの旅程変更は、・・・・・・・・・、悶々と一晩を過ごした。 手術はその夜のうちに行われ、麻酔から目を覚ました衣子から、コルチナ・ダンペッツォのホテルにとどまっていた私に、携帯メールが送られてきた。「手術は無事終了、主治医から明日か明後日には退院の指示があった」! 驚天動地とはこのことか! さらに衣子から「すぐに日本には帰らない、このまま旅を続けたい」と。 バスと電車を乗り継いでベッルーノの病院へ。再会した衣子は顔色も良く、なにより打ちひしがれていないのに、私の心が救われた。 主治医以外はほとんど英語が通じない病院生活は、どんなに心細いかと心配したが、衣子は意気軒昂に病院食のイタリア料理を楽しんでいる様子。ただ量がとてつもなく多いらしく、昼食、夕食は私もご相伴にあずかり、出された病院食は毎回完食することとなった。 ![]() ![]() ![]() リゾット、メインはふたたび鶏の胸肉とマッシュポテト、デザートの焼きりんご、パン いくらなんでも明日の退院は無理と判断し、とりあえず明後日にしてもらうこととして、退院後の療養のため病院近くのホテルを予約して、療養のための準備をおこなった。まずは松葉杖を購入しなければならない。日本だと病院でレンタルしてくれるのだが、自分で買うらしい。主治医にどこで買えばよいのか聞いたところ、"In a drug store, everywhere" との答え。ちなみに松葉杖のことを英語では "crutches" と言う。2軒の drug store を訪ねたが見つからない。そもそも英語が通じないのだ。2軒目の方から何とかお店を聞き出してゲット。次に手術部位の消毒薬、傷用絆創膏、そしてホテル療養期間中の食糧買い出しなどに走り回った。 ゲットした crutches を使ってさっそく病院内の廊下で歩行訓練。主治医、看護師が教えてくれるわけではない。 ![]() 退院の朝、看護師さん、主治医と共に。 退院の日、もう帰り支度を済ませて主治医に請求書、支払いについて尋ねたところ、さも意外そうな顔をして "You don't have to pay. No money! Because this hospital is serving for public health." と言うではないか。それがイタリアの保険制度なのだろうか。日本国民はどうなんだろう?ちなみに、2ヶ月以上を過ぎた今現在まで、まだ日本に請求書が届いていない。 郊外に建つホテル(B&B)は快適で療養には最適でした。広い部屋とバスルーム、そしてお庭。少しずつ歩く距離を増やしていきました。 ![]() ![]() ![]() ![]() 退院祝いの食卓。 退院後このB&Bで4泊を過ごし、衣子は「さあ予定通りロンドンに行くわよ!」と私を鼓舞。 事故のため山小屋3泊とヴェニス2泊はキャンセルしたものの、飛行機の便は変更のないままロンドンに移動することとなりました。衣子はつくづくと「怪我をして入院して手術を受け、医療を受ける側となって、あらためて医療者の暖かさ、素晴らしさに気付くこととなった」と言っておりました。さらに「怪我はかならず治る!」とも。医療者のみならず、宿泊したB&Bのご主人からも何かと気を使っていただき、出発の時にはヴェニスの空港まで約2時間、自家用車で送ってくださいました。ほんとうに感謝です。 この感謝の念は、さらにロンドンでも大きく膨らむこととなりました。 パート2.ロンドン編に続きます。
by kobayashi-skin-c
| 2024-04-30 14:47
| PHOTO & ESSAY
|
Comments(0)
|
リンク
カテゴリ
最新の記事
以前の記事
2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 07月 2025年 03月 2025年 02月 2024年 11月 2024年 10月 2024年 08月 2024年 07月 2024年 05月 2024年 04月 2024年 03月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 04月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 10月 2022年 06月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 01月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 09月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 01月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||