人気ブログランキング |
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 "50 years of Niseko"
1970年5月、ニセコ・チセヌプリ。
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21265945.jpg
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21265977.jpg
1970年、小林 仁は北海道大学医学部に入学。憧れていた北海道の山、スキーに誘われた。その中に、小樽潮陵高校から同じく北海道大学医学部に入学したスキーの上手い枝 衣子がいた。

北海道大学医学部スキー部が新入生勧誘のために企画した「5000円でニセコ春山スキー!」に魅かれて、二人は、ニセコの山で出会った。そのエピソードを昨年のスキー部部誌で綴ったので、その文面を皆さまにも紹介する。

「潰えた青春の思い出」

52期 小林 仁

2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21375291.jpg

この倒壊した建物をみて「あっ!」と思う者はどれぐらいいるだろうか。ニセコ湯本温泉「チセハウス」、2018年冬、雪の重みで倒壊した。

余談になるが、昨年春、ニセコ五色温泉からアンヌプリへと春スキーを楽しんだ帰り道、ふと立ち寄った「チセハウス」の惨状を目の当たりにして、部誌「Ullr」への投稿を思い立った。「Ullr住所録の変更はございませんか、近況報告を投稿されますか」の電話を昨春現役生からもらったので、「投稿するよ」と答えた。執筆依頼の手紙でも送ってくるのかと思っていたら、そのうち昨年号の「Ullr」が届いた。というわけで、一年がかりで暖めていた「潰えた青春の思い出」を、あらためて今、パソコンに向かいながら書いている。

 私の記憶では「チセハウス」で春合宿を行ったのは、53期生が入学した昭和46年まで。その後の春合宿は同じニセコでも「国鉄山の家」、「五色温泉」に移った。私が北海道大学に入学したのは昭和45年。前年の昭和44年には、東京大学の入学試験が学生運動のため中止された。学生運動は当然北海道大学でも過熱し、大学封鎖が続いたため、今度は北海道大学の入学試験も中止になるかと危惧された年である。昭和454月、入学式はなく、4月も下旬になってから入学説明会のようなものがあった。その中の一つに「535日、5000円でニセコ春山スキー」の案内があった。高校時代は広島でバレーボールをやっていたので、迷うことなく北海道大学バレー部に入部し、5月の連休中には体育館での合宿に参加するよう指示を受けていた。医学部52組の教室では、ガラガラ声をしたマドンナのような女子学生を中心に、春山スキー参加のグループができており、私もフラフラとそのグループに加わることとした。

 53日当日朝、私はその前夜、あとにも先にも初めて!という女性からのナンパを受け、不覚にも二日酔いで寝過ごしてしまった。神に誓って言うが、ナンパされたと言っても「飲みに行っただけである」。札幌駅に急いで駆けつけたが、哀れにも急行ニセコ号は、目の前のホームを発車して行った。人生いろんな分岐点がある。しかし私の人生において、この時ほどの大きな分岐点は他になかったろう。まだ19歳、暮らし始めて2週間もたっていない北海道の地で、ニセコチセの名だけを頼りに、汽車に乗り、バスを乗り継ぎ、そしてニセコチセハウスにたどり着いたのだ。なぜ諦めなかったのか、その時の心情までは記憶していない。

 チセハウスではスキー部の先輩が温かく迎えてくれた。そしてスキー初心者の私をチセヌプリの頂上から滑らせてくれた。チセハウスにはイオウ臭い泥温泉があり、温泉のあとにはものすごい「新入生歓迎コンパ」が待っていた。薄暗いチセハウスの2階で、酒が注がれ、一気飲みの声援が上がり、やがて世にも卑猥な歌、踊りが目の前で繰り広げられた。大学生になったばかり、今までとまったく別の世界に足を踏み込んだことを実感した。そして、止むことのない猥歌、酒にひるむことなく笑顔を見せているマドンナ女子学生に不思議な魅力を感じた。

 ニセコから帰って、バレー部をやめて、医学部スキー部に入った。スキーが好きというよりも、先輩の魅力にひかれた。さらに、小樽出身でスキーの上手いマドンナ女子学生の存在が大きかった。スキーはさっぱり上手にならなかったが、5年間のスキー部ディスタンコ生活は苦しくも楽しく、先輩も同級生も後輩も、大好きな仲間ばかりだった。そして6年生の時には、そのマドンナ女子学生と結婚した。卒業後も郷里の広島に帰ることなく、北海道にとどまり、今の私がある。素敵な人生の分岐点を与えてくれた「チセハウス」。建物は潰えてしまったが、これからもわが心の青春の思い出であり続けるだろう。

 

 さて、もう一枚の写真もお見せしよう。

2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21403488.jpg

20169月、夕張岳登山口に向かう際に撮影した写真。ダム湖と架けられたばかりの橋が見える。前年の2015年、夕張シューパロダムが完成し、大夕張の町は新しいシューパロ湖の底に沈んでしまった。寒い炭鉱住宅で布団を寄せ合い、クズ石炭ストーブの煙にむせながら、炭鉱病院の患者食を食べて、雪まみれになって「神社の坂」を滑っていた時代があった。こちらは「沈んでしまった青春の思い出」。


50年の時を経て、二人でニセコ・チセヌプリに登った。記憶が鮮明に蘇った。北海道は素晴らしい。二人の出会いに感謝。


50年の時を経ても山の姿は変わらない。衣子も変わらず・・・・。
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21452129.jpg
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21452167.jpg
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21452193.jpg
50年が過ぎた今も、元気に斜面を登る。そして頂上へ。
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21452127.jpg

そして、豪快に滑り降りる。シー・ハイル!
50年のときを刻む二人の歴史、見守ってくれた北海道の山々。
思い出のニセコ・チセヌプリに感謝。
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21452180.jpg
2020年4月『50年の時を刻むニセコ・チセヌプリ』 April 2020 \"50 years of Niseko\"_c0219616_21452132.jpg



# by kobayashi-skin-c | 2020-04-28 22:01 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 "Spring and COVID-19 have come in Hokkaido"
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21084753.jpg
北海道大学大野池ほとりの水芭蕉

新型コロナウイルス(COVID-19)感染が世界を暗く覆う。
中国国内の地域的流行かと思っていた新型コロナ感染は、あっという間に世界中に拡大し、WHOが宣言する間もなく"PANDEMIC"となってしまった。感染者数のみならず、死者もどんどんと増え、世界が不安と暗鬼に包まれた。

小林皮膚科クリニックは平常どおりに診療を続けています。
職員一人一人の感染予防対策は言うに及ばず、院内の消毒、換気に努めています。皆さまのご協力もあり、混雑、密集の状態はなんとか避けられています。多くの方が密接しすぎることがないよう、お電話での処方の相談を受け付けております。受診がご不安な方は、お電話ください。

新型コロナウイルス感染の騒ぎをよそに、自然は巡り、美しい春が北海道に訪れています。早春の北海道大学キャンパスの風景を切り取りました。

蕗の薹
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21093303.jpg

2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21165433.jpg


マガモの夫婦
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21093319.jpg

オシドリ夫婦
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21175536.jpg


北大農場と残雪の手稲山
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21165476.jpg

キャンパス一番桜、レンギョウ
2020年4月『北海道にコロナと春が来た』 April 2020 \"Spring and COVID-19 have come in Hokkaido\"_c0219616_21183129.jpg



# by kobayashi-skin-c | 2020-04-28 21:24 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 "Five Days in Rishiri"
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_11480311.jpg
利尻島は北海道北部、日本海に浮かぶ離島。向い側の礼文島とともに、利尻礼文サロベツ国立公園に指定されている。利尻の語源はアイヌ語で「リ(高い)・シリ(島)」。その名のごとく島には円錐形の利尻山が聳え立っている。日本百名山として、また離島ならではの固有の植物で有名であり、夏には多くの観光客、登山者が集まる。最近では、バックカントリースキーの山・島として名をはせ、海外でも「Rishiri」が知られるようになり、海外からも多くのスキーヤー、冒険者がこの山に魅せられて来島する。
 冬の利尻山を全国、全世界に広めた仕掛人であり、カリスマガイドであり、全国どんぶり選手権優勝者である渡辺敏哉さんのペンション「レラモシリ」に5泊し、敏哉さんのガイドで、バックカントリースキーを堪能した。

利尻は札幌から意外と近い。午前中の診療を終えて丘珠空港へ。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12050881.jpg
約40分のフライトでもう利尻。眼下に利尻山。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12052273.jpg
あららもう利尻、感激!敏哉さん曰く「ニセコより近いからね!」
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12050898.jpg

翌朝からは晴天に恵まれ、俊哉さんの案内でバックカントリースキー。青空にすっくと立つ利尻山を望みながら、「小林さん、サイコーでしょ!」
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12082522.jpg
「敏哉さん、利尻最高、世界一!」
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12103269.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12122811.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12122902.jpg
海が近い!海も空も青く、新雪が眩しい。


そして、シールをはずして長大な新雪の斜面を、粉雪を蹴立てて滑り降りる(敏哉さん撮影)。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12142111.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12142043.jpg
そしてまた登る。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12142022.jpg
時には仲間たちと隊列を組んで、敏哉さんたちガイドの方々に守られながら雪と氷の急斜面を登り、そしてまた海に向って粉雪を蹴立てる。滑りながら感激の雄叫びを上げる。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12183185.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12183289.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12183250.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12183296.jpg

スキーの滑りつく終点は、
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12194137.jpg
5日間すべて晴れていたわけではない。一日は強風でほとんど前に進むことができず、突風に煽られて何度も転び硬い雪の斜面にたたきつけられた。一日は雨のため宿から出ることもできなかった。それでも絶景に心を癒され、敏哉さんが作る地元産の食材に舌鼓を打った。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12234621.jpg
雨があがったころを見計らって利尻鴛泊港のぺシ岬に登り、島の絶景に触れた。


2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12522680.jpg
ペンション「レラモシリ」から見た夕焼けの利尻山。


2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12234505.jpg
ぺシ岬灯台から観た朝日と、朝焼けの利尻山。


上は「うにめし丼」。全国どんぶり選手権グランプリに輝いた一品。下はイタリアンな夕食。ヒラメのカルパッチョ、リシリ風ピザ、スパゲッティカニの爪ポモロードトシヤ風(勝手な命名ですけど)美味しかった。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12303485.jpg
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12304120.jpg

山頂に立つことは叶わなかったけれど、利尻を堪能した五日間でした。敏哉さんはじめガイド、スタッフの皆さま、ありがとうございました。たくさんの打ち身・内出血を負いながらも衣子さん、よく頑張りました。「また来よう、そして頂きへ!」。
2020年3月『利尻の五日間』 March 2020 \"Five Days in Rishiri\"_c0219616_12305281.jpg






# by kobayashi-skin-c | 2020-03-27 12:40 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 "Dolomiti Ski: Food and Wine"
イタリア・ドロミテスキー

その3:食事編


山の楽しみの一つがご飯!そしてもちろん、お酒も。

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11081957.jpg

日本でもとりわけ北アルプスの山小屋に泊まると、それぞれの山小屋に名物料理があり、山小屋ならではの美味しさ、楽しさがある。イタリアの山小屋はそのレベルが一段と高く、他国を圧倒する(と私は感じている)。スイス、フランスの山小屋にも何度か訪れたが、食事ははっきり言って「まずい」。イタリア人の食に対する思い入れ、人生の楽しみ方には敬服する。

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11090571.jpg

晴天に恵まれ、ランチは外で食べることが多かった。これが素晴らしい。ドロミテの岩壁、青い空、白い雪を見ながらの食事は一段と美味しかった。

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11094689.jpg
Tofana Ski Areaの"Baita Pie Tofana"

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11095897.jpg
LagazuoiからArmentrolaへ向う途中のRifugio Scotoni


2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11110209.jpg
ラヴィオリ

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11110158.jpg
トルテッリ

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11114155.jpg
生の鹿肉タルタル

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11320331.jpg
ウサギの煮込み

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11110110.jpg
ラズベリーのトルテ、ジェラート

2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11110147.jpg
焼パイナップルとイチゴ



北イタリアでは、パスタといっても麺よりも餃子風のラヴィオリ、トルテッリ、また団子風のニョッキ、カーネデルリといったものが多い。もちろん魚よりお肉。牛よりも、鹿、カモシカ、ブタ、イノシシ、ウサギが多く使われていたようだ。どこに行っても生肉のカルパッチョ、タルタルが供され、あとはスペックと呼ばれる風乾させて熟成したハム・ソーセージ。ワインとの相性がとても良い。
2020年2月『イタリア・ドロミテスキー その3:食事編』 February 2020 \"Dolomiti Ski: Food and Wine\"_c0219616_11144805.jpg
上左から時計回りに、鹿肉ラグーソースのタリアテッレ、鹿肉のラヴィオリ、赤カブのラヴィオリ、スペックとチーズのニョッキ、鹿肉とチーズのリングイネ、鹿肉のトルテッリ


夢のような一週間が終わり、山から下りると新型コロナウイルスの嵐がイタリアにも押し寄せていたのでした。帰りに立ち寄ったヴェネチアではすべての寺院・教会、美術館が閉鎖され、コルティーナ・ダンペッツォでは一人として見かけなかったマスク姿の人々が街を行きかっていました。無事に日本に帰国できることを切実に望みました。

それでも、

「またドロミテへ行きたいな」


# by kobayashi-skin-c | 2020-03-13 11:40 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 " Dolomiti Ski: Enrosadira"
イタリア・ドロミテスキー、その2

「エンロサディラ(バラの伝承)」、燃える朝日・朝焼け、夕日・夕焼け

ドロミテスキー初日、コルティーナ・ダンペッツォの朝はMt Tofanaの朝焼けから始まりました。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_06542005.jpg
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_06541915.jpg
なんとここから一週間、毎日晴天が続き、美しい朝日、朝焼け、そして夕日、夕焼けに見惚れました。

どれも同じような写真ばかりで申し訳ありません。
でもドロミテの朝焼け、夕焼けは特別に感じます。『エンロサディーラ - バラの伝承』と呼ばれます。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_21312622.jpg
『エンロサディーラ Enrosadira - バラの伝承 La Leggenda delle Rose』
【しばしば夕暮れ時の数秒間、ドロミテの山頂は素晴らしいバラ色に染まります。これは、
Enrosadiraと呼ばれる現象で、その「バラ色になる」を意味する言葉通り、ドロミテ特有の鉱物質を含む岩壁が、日没とともにピンク色を帯び、そして徐々に紫色に変わっていきます。また、古くからある伝承には、小人たちが住む魔法の王国の話があります。この王国を治めるラウリン王は、ドロミテ・カテナッチョ山にバラが一面に咲き誇るたいへん美しい庭を持っていました。人の良いラウリン王には、ラディーナという名の美しい娘がいました。ある日、ラテマル山の王子は、荒涼とした未開の土地に咲く見事なバラに興味を持ち、ラウリン王の王国に踏み入りました。そこでラディーナを見た王子は激しい恋に落ち、彼女をさらってラテマル山に連れ帰り、妻にすることしました。娘がいなくなってうちひしがれたラウリン王は、王国の場所を教えることとなったバラの花を呪い、昼も夜も二度と咲かないように命じました。しかし、夕暮れ時のことは忘れていました。これが、現在でもなおその時間にドロミテの山でEnrosadiraが見られることとなったのです。(コルチナ・ダンペッツォガイドブック、日本語版から引用)】

Rifugio Averauからの夕日。Mt Marmolada 3342mの右側に沈んでいきます。日が昇り、日が沈む、当たり前の一日が、山では特別に感じられます。

2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07022470.jpg

Rifugio Scoiattoliから
の朝焼け、朝日。東雲が怪しく染まり、そして朝日が顔を覗かせると、一瞬、照らされた岩山が赤く輝く。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07055518.jpg
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07060563.jpg
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07055447.jpg
Rifugio Lagazuoi ラガツォイ小屋2752mからの朝日、朝焼け。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07113829.jpg
眩しい陽がMt SorapisMt Antelao の間から昇ってきた。

2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07113799.jpg
朝日が一筆でドロミテの峰々を朱に染めた。



Rifugio Lagazuoiの夕日、夕焼け。山が、山小屋が夕日に照らされる。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07175080.jpg

2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07175045.jpg

2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_07175182.jpg
Mt Pelmo3168mの夕焼け。

この山の夕焼けを、山を愛し、哲学者であり詩人でもある串田孫一は『若き日の山、夕映え』でこう表現している。

「その夕映えは、山をあんなにも大きく見せ、そればかりかではなく、多色の、しかもそこに立派な調和のある色彩で、山のさまざまの美徳を飾っていたからである。山の美徳という言葉が滑稽だと思われても、私はそう名附けることをやめないだろう。美徳とは、常にその内部にひそんでいる力である。」




日が沈んだ後もドラマは続きます。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_08563672.jpg
茜色の山の端に夜の帳が下り、山小屋も黄昏を迎えます。
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_08573996.jpg
2020年2月『イタリア・ドロミテ・スキー その2: Enrosadira』 February 2020 \" Dolomiti Ski: Enrosadira\"_c0219616_08581727.jpg
そして、山の楽しみ、夕食が始まります。


次回は、山の食事について、報告いたします。



# by kobayashi-skin-c | 2020-03-13 09:14 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)