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2024年1月 『明けましておめでとうございます!』 January 2024 "Happy New Year !"
新年明けましておめでとうございます。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
皆さまのご健勝とご多幸を心からお祈りいたします。
       2024年1月1日 小林 仁
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# by kobayashi-skin-c | 2024-01-02 12:14 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年12月 『熊野古道、お伊勢さん -その3-』 December 2023 "Pilgrimage of Kumano (Kumano-Kodo) & Ise Jingu, No3"
『熊野古道、お伊勢さん -その3-』

飛雪の滝で滝行、水垢離を終えた翌朝、「お伊勢さん」を目指しました。
飛雪の滝キャンプ場から、紀宝町町民バスに乗り(1時間、たった100円、私たち以外の乗客はたった一人)、終点の紀宝町役場へ。歩いて15分の鵜殿駅からJR紀勢本線、参宮線を鈍行で乗り継ぐこと4時間。美しいリアス式海岸を眺めているうち、お伊勢さん(伊勢市駅)に到着しました。
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伊勢市駅を出ると目の前が「伊勢神宮外宮」です。二人にとって初めての「外宮」参宮でした。

なにごとの おはしますかは 知らねども
         かたじけなさに 涙こぼるる (西行)

これほどまで神宮を前にして自らの感動を謳いあげた言葉があるでしょうか。
神宮が醸し出す「厳かさ」、「神々しさ」とは一体何なのでしょう。
日本人としての原点を感じる時でした。
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この夜は「内宮」近くの老舗旅館「伊久」に泊まりました。

余談:外宮からの移動は歩きでなくタクシーを使いました。運転手さんに「伊久までお願いします」と伝えたのですが、首をかしげながら「電話番号は分かる?」とGPSを睨んでいます。終いには会社と連絡を取り始めました。(私)「伊久ですよ、内宮の近くの老舗旅館伊久ですよ!(そんな有名な旅館も知らないのか、この運ちゃん)」、(運転手さん)「何、伊久のことかい、そこなら目をつぶってでも行けるわい!」。この成り立たない会話は、私は「伊久」(いく)と連呼し、正しくは「伊久」(いきゅう)だったという顛末でした。おそまつ105.png



翌朝、宇治橋に建つ鳥居から、この季節にしか見ることができない日の出を遥拝し、五十鈴川の河原で手水をとり、内宮に参宮しました。ふたたび、

なにごとの おはしますかは 知らねども
         かたじけなさに 涙こぼるる (西行)

の和歌が心に浮かびます。いったい何なのでしょう、この感動は。

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神宮内宮がたとえ天照大神を祀り、天皇家のものであっても、私たち日本人に根付く自然崇拝の心を、ここ神宮の森が、山が、川が、空がやさしく包んでくれるからなのでしょうか。あらためて自然の美しさ、ありがたさ、かたじけなさに涙をこぼしました。

そして父に、母に、衣子に、子供たちに、先祖の皆に、感謝の念を捧げました。


「熊野古道、お伊勢さん」にお付き合いいただきありがとうございました。
皆さまのご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。良い年をお迎えください。

最後に、「赤福本店」の赤福餅がとても美味しかったことを申し添えます。
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# by kobayashi-skin-c | 2023-12-28 18:21 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年12月 『熊野古道、お伊勢さん -その2-』 December 2023 "Pilgrimage of Kumano (Kumano-Kodo) & Ise Jingu, No2"
11月30日に札幌を出発し、12月1日から歩き始めた「熊野古道中辺路」。
今日は12月3日、早朝「湯峯王子」を出発し、「大日越」の峠の先に「大斎原」の大鳥居をくぐり、熊野本宮大社に参詣しました。

「その1」に続き「熊野古道、お伊勢さん-その2-」
12月3日、今日はさらに「那智大社」を目指し、中辺路を先に進みます。
待ち受けるのは「小雲取越」の峠。670m登り、690m下ります。

峠の頂上「百間ぐら」からの眺望は見事でした。幾重にも山々が連なり、山並みの色合いが遠くかすんでいきます。紀伊山地ならではの景観でしょうか。
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峠の上では、熊野本宮大社で買った「もうで餅」をいただきました。素朴な「きな粉餅」です。ほとんど人に会うことはありませんでしたが、ときおり会うのは外国人ばかり。写真を映してもらいました。
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今日の目的地「小口」に着いたのはもう日暮れの時でした。
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この日歩いたのは、34,185歩、19.2km(のぼり1156m、くだり1290m)、行動時間は7:49。



12月4日、中辺路4日目。クライマックスの「大雲取越」、そして「那智の滝」。

朝日に照らされる小口の村を出発。霧がかかっていました。そもそも「大雲取」とは雲を取るほどの高い山の中、ということらしいです。
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いきなりの急登。朝日に向かって「いざ見参!」
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朝霧の杉木立に日が射し込み幻想的な光景。その中を衣子が先に歩みます。
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ところが、どこまで行っても、どこまで登っても暗い「杉木立」。延々と2.4kmも急登が続く「胴切り坂」では、「もう来ない!」の声が聞こえてきました。
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やっとのことで峠の頂上(越前峠、標高870m、中辺路の最高所)に着くと、今度は延々とアップダウンの尾根道が続きます。眺望があると少しは気持ちも明るくなるのですが、いつまでも暗い杉木立148.pngと嘆いていたら、
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「舟見峠」の舟見茶屋跡から太平洋!感嘆の声を上げました。古の人びとも、きっと歓声を上げたに違いありません。だから遠く太平洋に浮かぶ舟が見えるここに、舟見茶屋を置いたのでしょう。

ここからは下って、下って、下って、ついに
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「那智の滝」は落差133m、熊野那智大社のご神体として崇められてきました。神日本磐余彦命(「かむやまといわれひこのみこと」、のちの神武天皇)東征の折、海から熊野の地を眺め「何やら光るもの」を見つけました。那智の地に上陸ののち「八咫烏」に導かれてたどり着いた、そこが那智の大滝でした。夕闇迫る時刻、参拝者は私たちだけ。厳かさに浸りました。
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「甦りの地」に加えて「延命長寿のお瀧水」。いったいどれぐらい寿命が延びたやら。

夜は滝が見える民宿に宿泊。
この日歩いたのは、34,800歩、19.7㎞(のぼり1454m、くだり1265m)、行動時間8:09でした。


12月5日、熊野古道中辺路五日目。朝から雲が低く垂れこめていました。氷雨に濡れそぼりながら、早朝、熊野那智大社に参拝。併せて那智山青岸渡寺にも参詣しました。
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本宮大社と違って、那智大社はきらびやかな朱塗りの社殿。

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お隣には青岸渡寺。熊野三山が神仏習合たる証しのお寺の共存ですが、明治維新で吹き荒れた廃仏毀釈により、ほとんどの寺院は取り壊されてしまいました。この青岸渡寺は「西国三十三観音霊場、第一番札所」であったことから、取り壊しから免れました。修験道の開祖「役行者(えんのぎょうじゃ)」が祀られています。


熊野那智大社のお詣りを済ませ、「大門坂」を下りました。なんと厳かな道でしょう。「また来てもいいわ」と衣子がポツリ。
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大門坂を下ってからは、濡れた路面の国道歩きが続くので、バスに乗ることとしました。那智駅からはJRで新宮へ。駅からまず「神倉神社」に向かいました。そう、あの「ごとびき岩」が鎮座しています。
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この「ごとびき岩」(「ごとびき」とは熊野地方の方言で「ヒキガエル」)も神武天皇にさかのぼって神話の世界(古事記)に登場します。実際この付近では弥生時代の土器の破片が多数見つかっているそうです。

「熊野速玉大社」は神倉神社から歩いて30分の所。「ごとびき岩」がご神体であり、神倉神社が元宮、速玉大社が新宮。だから新宮市なのですね⁈
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速玉大社に参拝し、熊野古道中辺路をここで歩き終えました。
この日歩いたのは、12,095歩、7.9km(のぼり310m、くだり620m)、行動時間6:30。

5日間の合計は、155,052歩、89.2km、のぼり5357m、くだり5594mでした。距離もさることながら、いかに登り下りが多かったことか!

衣子さん、ありがとう。今夜はゆっくり休みましょう。

と言うわけで、この日は新宮市の隣、三重県紀宝町にある「飛雪の滝キャンプ場」へ。どういうわけかと言うと、
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キャンプ場には「テントサウナ」が! わが家の次男は大のサウナ好きで、「サウナ-弁護士」とも呼ばれ、その次男からの推薦がここでした。いくら南紀と言っても寒い日でした、水も超冷たかったのですが、薪をしっかりくべたサウナで体を火照らせ、滝壺にどぶん。「調いました!」。

滝行、禊(みそぎ)を終えて、いよいよ明日は「お伊勢参り」。

202312月 『熊野古道、お伊勢さん -その3-』 December 2023"Pilgrimage of Kumano (Kumano-Kodo) & Ise Jingu, No3" に続きます


# by kobayashi-skin-c | 2023-12-28 17:09 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年12月 『熊野古道、お伊勢さん -その1-』 December 2023 "Pilgrimage of Kumano (Kumano-Kodo) & Ise Jingu"
今年最後の旅に「熊野古道、お伊勢さん」を選びました。
この春には「四国八十八霊場の巡礼」を終え、夏には「ツールドモンブラン」。
そしてもう一度、祈りの旅です。

熊野古道を知るきっかけとなったのは、2004年ユネスコの世界文化遺産に「紀伊山地の霊場と参詣道」が登録されたことでした。以後ずっと熊野古道歩きに憧れていました。退職したことがきっかけとなり、祈りの旅へと背中を押された気がします。4月に四国遍路、そして熊野古道巡礼となると、いかにも神・仏の世界に入っていく敬虔な出家者を想像されるかもしれませんが、さにあらず。私にとっては、旅そして山登りの延長線上の楽しみかもしれません。こんな光景に憧れていたのです。

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(田辺市熊野ツーリズムビューローHPから引用)


熊野古道について皆さまも良くご存知かもしれませんが、ちょっとだけ説明。

平安装束に身を包んだ女御さまが、奥深い山道を歩き、熊野本宮大社に参詣していますね。もちろん現代の写真ですが、熊野古道の光景としていちばん相応しいもので、皆さまもこれぞ「熊野古道」と思い浮かべることでしょう。

「熊野本宮大社」、そして「熊野速玉大社」、「熊野那智大社」の三社を併せて「熊野三山」と呼びます。

熊野三山は、和歌山県の南東部にそれぞれ20~40㎞の距離を隔てて位置しており、「熊野古道(熊野参詣道)」によって、お互いに結ばれています。

歴史は古く、神代の時代にまでさかのぼりますが、
古代から中世にかけて神仏混交も相まり、本宮・新宮・那智の熊野三山の信仰が高まりました。上皇・法皇・女院や庶民にいたるまで、旅人の切れ目がなく行列ができた様子から「蟻の熊野詣(もうで)」と例えられるほど多くの人々が熊野に参詣しました。

平安時代後期には白河上皇が12回、鳥羽上皇が23回、後白河法皇が34回、さらに鎌倉時代に入って後鳥羽上皇が28回と、皇族だけでも130年間で97回も熊野参詣がおこなわれています。和泉式部、在原業平、藤原定家などの名もあります。

「蟻の熊野詣(もうで)」と例えられるほど、なぜ人々に愛されてきたのか、その信仰的なバックグランドは歴史の本に譲るとして、私たちも歩いてそれを感じたいと思います。

熊野古道は、京の都から熊野三山を結ぶルートとして、古代から現代にいたるまで続いています。京都から大阪・和歌山を経て田辺に至る紀伊路、田辺から山中に分け入り熊野本宮を経て那智・新宮へ向かう「中辺路(なかへち)」、田辺から海岸線沿いに那智・新宮へ向かう「大辺路(おおへち)」、高野山から熊野へ向かう「小辺路(こへち)」、伊勢と熊野を結ぶ「伊勢路」、吉野・大峯と熊野本宮をつなぐ山岳修験道「大峯奥駈道」など、いくつかのルートがあります。

私たちは、もっとも多くの人が足を運んだ「中辺路」を、田辺市の「滝尻王子」から、「熊野本宮大社」へ。小雲取、大雲取を越えて「那智大社」。そして新宮の「速玉大社」へと歩みました。

上皇も、法皇も、女院さまも歩かれた参詣道。私たちには物足りないくらいかと想像していたのですが…………

11月30日、札幌を出発し大阪空港へ。
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大阪駅からはきのくに線のパンダ電車に乗って紀伊田辺駅。この日は田辺市内に宿泊して、


翌12月1日「滝尻王子」を出発しました。
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「滝尻王子宮」に旅の無事を祈り、紅葉に見送られて、さあ出発。今日は「継桜王子」を目指します。

ここで一口メモ:「王子」とは?
京都から熊野三山にいたる途次、難行苦行の信仰の道をつなぐために設けられた神社。水垢離などの禊をおこなったり、和歌会、神楽などの法楽をおこない旅の安全を祈願する場でした。「九十九王子」と呼ばれるほど、たくさんの王子があったと言われます。現在、宮、社が残るのはわずかで、多くは碑がひっそりとたたずんでいるだけです。

滝尻王子を出発すると、いきなり急坂です。そして間もなく「胎内くぐり」の大岩が待ち受けてました。熊野三山は「甦りの地」と言われています。

熊野速玉大社が前世の罪を浄め、熊野那智大社が現世の縁を結び、熊野本宮大社が来世を救済するといわれ、熊野三山を巡れば、過去、現在、未来の安寧を得る「甦りの地」と考えられているのです。私たちもさっそくこの「胎内くぐり」をくぐり抜けて「甦りました」。けっこう狭いので(特に出口)、お腹周りが気になる方は、引き返した方が賢明です。

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アップダウンを繰り返しながら杉木立の中を歩きます。足元はおおむね山道ですが、たいへんきれいに整備され、石段、石畳も続きます。
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ところどころに、王子跡、神社があり、お賽銭と祈りを捧げます。「夫婦地蔵」にももちろんお祈り。
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紅葉もきれいでした。
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高原熊野神社にて


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高原池にて


少し誤算だったのが、「意外と寒い!」、そして「意外ときつい!」でした。防寒には薄手のフリースのみでしたので、暖かい下着もレインジャケットも総動員でした。そして衣子の荷は出来るだけ軽くなるよう、私がすべて背負いました。衣子のプライドを傷つけないよう、「昔のお姫様は何も担いでいなかったよ」と説得。ま、私はお付きのもの(従者、現代風に言えばポーターですな)。
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「牛馬童子像」。花山法皇(平安中期)の熊野参詣の旅姿を偲んで、明治時代に彫られたもの。中辺路のシンボルとなっています。意外と小さく、見逃しそうでした。
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この日の宿「民宿つぎざくら」に着いたのは、もう日が暮れかかるころでした。

「意外ときつかった!」。
この日歩いたのは、34,614歩、19.9km(のぼり1337m、くだり941m)、行動時間8:09でした。お宿のビールのなんと美味しかったこと!そして、夕食のなんと豪華だったこと。宿のお父さん、お母さんに感謝です。
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12月2日、中辺路二日目。
翌朝お父さん、お母さんに見送られて出発。今日は湯峯王子(湯の峰温泉)まで。途中「赤木越」の難所もあります。まずは「継桜王子」にお詣り。境内の杉の巨木に抱かれ、新生、神聖な気持ちに。
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この杉の巨木たちは「野中の一方杉」と呼ばれ、すべての枝が熊野本宮大社の一方向に伸びている、という神の木でもあります。


ところが、この厳かな杉の木なのですが、歩けども、登れども、杉木立ばかり134.png130.png
暗くて、眺望もなく、ただひたすら難行苦行。そろそろボヤキの声が聞こえ始めました。
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やっとのことで「湯峯王子」(湯の峰温泉)に到着。
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湯の峰温泉は、約1800年前に発見された日本最古の温泉と言われています。最古湯としては「道後温泉」、「有馬温泉」、「白浜温泉」が有名で、道後温泉にいたっては3000年も昔に神様も、そして聖徳太子も入湯したと伝えられていますね。日本全国に最古を謳う温泉があるのですが、ここ「湯の峰温泉」は世界遺産に登録されているのです。平安時代のころから「湯の峰温泉」で湯禊して熊野本宮大社に参詣したそうです。

この日歩いたのは、39,358歩、22.5km(のぼり1100m、くだり1478m)、行動時間8:26。

湯の峰温泉は「甦りの湯」とも呼ばれ、弱アルカリ性、肌がツルツルになりました。温泉で体を癒し、明日はいよいよ熊野本宮大社へ。


12月3日、熊野古道中辺路三日目。
早朝「湯峯王子」を出発し「大日越」の峠を越え、その先に「大斎原(おおゆのはら)」の大鳥居が目に入ってきました。熊野川の中州にあり、かつての熊野本宮大社はここに建っていました。明治22年の水害で大半が流出し、今の場所に遷座したとのことです。
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大鳥居をくぐってまた「甦り」。鳥居の頂上には黄金の「八咫烏」。


そして熊野本宮大社に参詣しました。
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「甦った二人」です。


さあ、さらに難行苦行が続きます。後半戦の記事にご期待ください。

# by kobayashi-skin-c | 2023-12-28 06:36 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年11月 『冬は突然、やって来る』 November 2023 "Winter has Suddenly Come!"
冬は突然、やって来る。
小春日和の紅葉を愛でているさなか、ブルっと初雪。景色は一変した。
それにしても、最近の天気予報はどうしてこんなに当たるんだろう。
テレビから「北海道の日本海側では今夜から雪となるでしょう、車の運転にはくれぐれもお気をつけください」の声が流れる。
便利にはなったのだが、「つまんねえの 123.png」。

その早朝、北大を散歩した。
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しばらくは積もったり、溶けたりを繰り返しながら、真冬の根雪へと向かっていく。
衣服も、家も、道路も、情報も、生活全般、昔とは比べ物にならないほど便利になった。でもその分、季節感が鈍くなり、情緒が薄らいでいるように感じる。

# by kobayashi-skin-c | 2023-11-19 13:48 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)