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2023年4月『四国遍路③・修行の道場土佐の国 後編』 April 2023, "③Shikoku-Henro, TosanoKuni Part 2"
2023年4月『四国遍路③・修行の道場土佐の国 後編』 April 2023, \"③Shikoku-Henro, TosanoKuni Part 2\"_c0219616_10070833.jpg
おさらいをしておきましょう。今は高知県(土佐の国)、弓なりの土佐湾の真ん中あたりまで来ています。


4月20日、15日目

  かがみの海 のりあい船で 行く遍路

昨日札を打った36番青龍寺から次の37番霊場岩本寺までが60.0㎞、そしてその次の38番霊場金剛福寺までがさらに94.2㎞。土佐の国が「修行の道場」と言われる所以でしょうか。この日は朝早く宿を出て船着き場へ。宇佐湾に続く浦の内湾(横波三里)を船で渡ります。なんでもお大師様も青龍寺へ行くときは船で渡ったと伝えられているのです。ですからこの渡し船も正式なお遍路コースなのです。
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船で約10㎞進み、横浪で下船した後、27.4㎞。中土佐町久礼の町に着きました。知っている方は少ないかもしれません。久礼はカツオの町。昔、純平と八千代が暮らしていました。
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港に出ると純平と八千代!?
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カツオのたたきを目当てに町の大正市場へと向かいましたが、「この3日間カツオの水揚げがない」とのこと。仕方なくイサキのたたきを買ったところ、お接待にとご飯、タケノコのおひたし、カツオの燻製を持たしてくれました。
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お接待をいただきながらこの夜は久礼で宿泊。


4月21日、16日目

  四万十の 夢にまでみた うなぎ喰らう
  四万十の 清き流れに アイシング
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久礼の町を出発し25.9㎞、37番霊場岩本寺へ。この日は足がはかどりました。お昼過ぎには岩本寺のある四万十町に入りました。その理由は、「うなぎ」!「うなきち」と呼ばれる名店があり、ちょうど話題になっていた「うな丼大臣」も訪れたお店です。なんでもお昼2時くらいには品切れとなるとのこと、足がはかどったわけです。美味しかった~💕 岩本寺宿坊に入るのにはまだ時間が早すぎたので、町の観光センターで自転車を借りて四万十川にかかる若井の沈下橋へ。憧れの清流四万十川、夢にまで見た四万十川、何かデジャブの感覚でした。
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4月22日、17日目

お接待 遍路フレンズ 笑みこぼれ

岩本寺からは94.2㎞先の足摺岬、38番霊場金剛福寺を目指します。途中2泊します。今日は太平洋をずっと左に見ながら歩き、海辺の民宿に投宿しました。今日で17日目、総歩行距離488.5㎞。まだ半分も歩いていません。この頃になると宿やお接待所で一緒になるメンバーが顔見知りになってきます。この日、道端のおじいさんから「コーヒーを飲んでいきなさい」と声を掛けられ、おじいさん手作りのお接待所に入ると、あらまみんな顔見知り。思わずみんなの笑みがこぼれました。遍路フレンズの皆さん、いい笑顔ですね。
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豆知識 「お接待とは」 お遍路さんに対する四国の文化と言ってよいと思います。お遍路は「同行二人」と言われるよう、お大師様とともに歩いています。その二人に祈りを託すおもてなしが「お接待」であり、「お接待をすることで自らの代わりに遍路巡礼を託す」、あるいは、「お接待自体が功徳である」(四国遍路公式WEBサイト)と言わています。「お接待」を受ける私たち遍路は、ありがたく頂戴することが修行となっています。

海辺の景色
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そして今日の海辺の宿
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ビールを片手にこぼれる笑顔、まだまだ悟りの世界からは遠いようです。

  大海原 ビール片手に 笑みこぼれ


4月23日、18日目

  潮風に 霞む岬の 遠さかな

足摺岬まであと30㎞。景色の良い四万十川河口付近を歩きました。砂浜、松原がとてもきれいでした。心が洗われます。
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浮鞭(うきびち)海岸
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入野松原
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四万十大橋を渡る。四万十の清流も河口付近にまで来ると大河の趣です。
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この日は、足摺岬まで28㎞の「安宿」に泊まりました。電話で予約の際「やすやどさんですか?」と聞くと「あんしゅくです!」とのこと。失礼しました。カツオの刺身、ごちそうさま。
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4月24日、19日目

   潮騒に 心洗われ 心みがく

「鯨道」とよばれる遍路道をたどりながら、念願の足摺岬に!台風接近のせいか風が強く、波が高く押し寄せ、「これが足摺岬!」と実感しました。そして38番霊場金剛福寺に札を打つことができました。自分の足に感謝、みんなに感謝。
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1丁(109.9m)ごとに置かれた「丁石」。江戸時代のものが所々に残っている。
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4月25日、20日目

   落ちてなお 凛とたたずむ 紅つばき
冷たい雨が降りしきる中、足摺岬を出発し三十九番札所延光寺へ向かう。ここも62.8㎞、ただ無心に歩く。山辺の遍路道に落ちた赤い椿の花に目がとまった。
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4月26日、21日目
台風の影響でまだ雨が残る中、39番札所延光寺に向かって、海の遍路から山の遍路へ。長く厳しい道のりでした。歩いている間、ほとんど無心です。悟りを開かん、と深く思考できるのではないかと期待もしていましたが、考えることと言えばせいぜい今日の句を頭に浮かべるぐらい。たいていは歌を口ずさんでいました。それも子供のころの童謡ばかり(「夕焼け小焼け」が一番多かったかな)。そしてこのポーズが大のお気に入りでした。
反射鏡 見るたびポーズ 山遍路
雨上がり 新緑の中に 竹の秋
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39番霊場延光寺に札を打ちました。ずいぶんと髭が伸びました。特に験を担いだわけではありませんが、何となく「非日常」のことをしてみたかったのでしょうか。そもそもお遍路を始める前、①頭を剃ろう、②酒断ちをしよう、③緊急時以外は携帯を避けよう、の「三断ち」をこころざしましたが、①は衣子の「絶対ダメ、そんなことしたら別れるわよ!」であえなく断念。②は最初に泊まった宿坊で到着するなりビールの自販機をみつけ「シュパッ!」であえなく断念、③は毎日Facebookがお友達でした。

次の40番霊場観自在寺からは、もう伊予の国 愛媛県です。
お遍路日記はあたかも観光案内のごとくですが、なにとぞご寛容のほどをよろしくお願い申し上げます。

# by kobayashi-skin-c | 2023-06-29 11:42 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年4月『四国遍路②・修行の道場土佐の国前編』 April 2023, "②Shikoku-Henro, TosanoKuni Part 1"
徳島県から土佐の国高知県に入りました。土佐は「修行の道場」と呼ばれます。
土佐の国は広く、霊場の数は少ないのですが、霊場間の距離が長く日にちもかかりました。前編、後編に分けて報告いたします。

4月13日、8日目

    お遍路の いのりのさき 空と海

土佐の国に入り、行く手の左側にはずっと空と海。室戸岬に立つ第24番霊場最御崎寺を目指します。朝日に送られ、今日は札を打つ霊場もなくただ歩くばかり。この日は、結局このお遍路中最長となった41.2㎞を歩きました。
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4月14日、9日目

    目に青葉 山ほととぎす 初がつお

海から山へと目を向けると若葉の青さが目にしみます。上の句を思い出してしまいました。昨日の民宿の夕食は立派なブリでしたが。大海原を左手に、一歩一歩、室戸岬が近付きます。
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そして、いよいよ室戸岬に! 海からせりあがる岩壁の洞に、空海が悟りを開いたと言われる「御厨人窟(みくろど)」があります。悟りを得ることはかないませんが、自撮りで記録しました。
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4月15日、10日目

鈍色の 大海原を 見つめつつ
     我念ずるは 心をあらい
        心をみがく へんろ旅

鈍色の 大海原を 見つめつつ
      我念ずるは ああしんど

この日はまた終日雨。太平洋は変わらず左側。次の27番霊場までの29.2㎞をひたすら歩きました。もう10日目になると30㎞の歩行距離は苦にならず、自分の身体が「歩くマシーン」になったように感じました。
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4月16日、11日目

  海辺にて こんなしあわせ へんろ道 (琴ヶ浜にて)

宿を朝5時半に出発し、土佐の国唯一の「遍路ころがし」標高500mの第27番霊場神峯寺に参拝し次の28番までの38.3㎞にとりかかります。それにしても昨日の天気とは打って変わって爽やかな快晴。素晴らしい海岸線の琴ヶ浜の上に素敵なレストランを見つけました。そして海辺の民宿では海の幸をたくさんいただきました。こんな幸せ、いいのかな?ごちそうさま。
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太平洋を見晴らす神峯寺は厳かなたたずまいでした。三菱財閥の祖、岩崎弥太郎の母が20㎞離れた集落から息子の出世を祈願して、この神峯寺に日参したそうです。
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琴ヶ浜のレストラン。普段食べたことのないフレンチトーストのキャラメルソース、バニラアイス添えをいただきました。
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4月17日、12日目

  お遍路さん はりまや橋で パスタ喰ひ
  お遍路さん はりまや橋で ワイン飲み

第28番大日寺、29番国分寺、30番善楽寺を経て高知市内に入りました。久々の都会です。宿坊、民宿のご飯は美味しいけれど、やはりたまにはパスタも、そして・・・も。誘惑に負けてしまいました。そもそも30番霊場にあった「酒断地蔵」さんから「たまには良いよ」と言ってくれているように感じ取りました😅
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4月18日、13日目

春らんまん 庭いっぱいに 花咲ききそう (牧野富太郎植物園にて)

高知市内では街中のビジネスホテルに泊まり、翌朝はお遍路サイドウォークも楽しみました。が、ここで落とし穴。私の遍路道案内人は「YAMAP GPS」。一番主要なお遍路ルートがGPSで示され、ここまでは大きな道迷いはありませんでした。高知城を見学し、次に高知県立牧野植物園を訪ねました。今話題の「らんまん」牧野富太郎先生の植物園内もお遍路ルートの一部になっており、お遍路さんは入場料を支払うことなく通り抜けることができるのですが、きょろきょろと植物園内を見学していたところ、なにしろ広い園内のこと、迷ってしまいました。GPSルートを外れ、そしてあろうことか逆走して昨日の30番善楽寺方向にまっしぐら。こういう時は気が滅入りますが、これも修行、修行と思うことが肝心です。気を取り直して第31番霊場竹林寺、32番霊場禅師峰寺に札を打ち、そして坂本龍馬像が立つ桂浜を訪ねました。
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高知城天守閣

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4月19日、14日目

 空うつす みずた(水田)に緑の 小さき命

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土佐は空と海ばかりの国ではない。水と緑が豊かな土地だ。清流仁淀川を渡った。田植えが終わったばかりの田園が広がる。この日は第33番霊場雪蹊寺、34番種間寺、35番清瀧寺、36番青龍寺に札を打ち35.6㎞を歩いた。
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この日の最後、36番青龍寺の階段は何段あったろうか、さすがにお大師様に恨み言の一つも言いたくなった。

ここで、豆知識、お大師様は唐の都長安、青龍寺で恵果和尚に師事しました。異例の早さで学びを終えたお大師様の使命は、日本で仏教を広めること。帰国後に寺を作ろうと決意したお大師様は、有縁の地を求めて天空に独鈷(とっこ)という法具を投げ上げました。その独鈷がこの土佐の青龍寺の地の松の木に引っかかっていた、というのがこの寺の縁起だそうです。

もうひとつ豆知識、第68代横綱朝青龍を覚えている方は多いと思います。日本での正式名は朝青龍 明徳と言います。青龍寺の麓には高校野球で有名な明徳義塾高校があります。朝青龍はこの高校の相撲部に在籍していました。足腰を鍛えるため、この青龍寺の長い階段を何度も駆け上がっていたそうです。だから彼の名は「朝青龍 明徳」だったのですね。

以下「後編」へ

# by kobayashi-skin-c | 2023-06-25 12:24 | Comments(0)
2023年4月 『四国遍路 ① 旅立ち・阿波国』 April 2023 "①Start of Shikoku-Henro : Awa"
2023年3月31日、私は最後の診療を涙で終え、4月5日札幌を出発し飛行機で大阪へ。そしてバスに乗って徳島県鳴門市へと向かいました。鳴門市の第一番霊場「霊山寺」門前にあるお遍路ハウスのお世話になり、

4月6日、いよいよ四国八十八ヶ所霊場遍路旅立の朝を迎えました。

「何故お遍路?」と感じる方も多いかもしれません。
私はけっして無神論者ではないものの、熱心な仏教徒でもありません。
1200㎞もの道のりを歩きとおすことができるか、そのチャレンジが心をときめかせる一番の理由だったと思います。ずいぶん以前のことでしたが乾癬学会で高知に行ったおり、白の衣装に身を包んだお遍路さんの歩く姿に胸を熱くした思い出もありました。父が早逝した後、母が何度か遍路にでかけた話を聞かされていたこともあったでしょう。

弘法大師(「お大師様」)が開創したと伝えられる四国八十八ヶ所霊場遍路、
時は春、お寺に、歩く道々に花々があふれていました。


4月6日、第一日目

  旅立ちぬ 花の遍路へ 同行二人

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衣子とともに一番霊場「霊山寺」からお遍路に旅立ちました。
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この日は、二番極楽寺、三番金泉寺、四番大日寺、五番地蔵寺、そして六番安楽寺に札を打ち、安楽寺宿坊のお世話になりました。「札を打つ」とは、江戸時代のころ、お遍路はお詣りしたお寺の柱や壁にその証として薄い銅板を打ち付けていたそうです。今では「納札(おさめふだ)」と呼ばれる紙のお札に「二〇二三年四月吉日 札幌市 小林 仁、皆が健康で幸せでありますように」と書き込み、お寺の本堂(ご本尊)と大師堂の箱に納めます。本堂と大師堂では蝋燭を立て線香を点しお賽銭を供え、そして「般若心経」を唱えます。

さて、1200㎞と言われる四国八十八ヶ所霊場遍路、四国一周の旅ですが、その回り方には「歩き遍路」、「車遍路」、「ツアー遍路」、さらには一度に回る「通し打ち」、部分部分に区切りながら回る「区切り打ち」、時計回りの「順打ち」、反時計回りの「逆打ち」があります。私が目指したのは「順打ち」「歩き遍路」「通し打ち」でした。約50日を目標としました。

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徳島県鳴門市を出発し時計回りに、高知県、愛媛県、香川県を歩きます。
徳島県(阿波国)を「発心の道場」、高知県(土佐国)を「修行の道場」、愛媛県(伊予国)を「菩提の道場」、香川県(讃岐国)を「涅槃の道場」と呼びます。お遍路を終えるころには、菩提、涅槃の境地に達することができているでしょうか。


4月7日、二日目

  花散らす 冷たい雨の 遍路道
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この日は終日雨。七番十楽寺、八番熊谷寺、九番法輪寺、十番切幡寺に札を打ち、吉野川を渡り、十一番門前の宿のお世話になりました。熊谷寺、切幡寺の長い階段に息を切らし、冷たい雨に凍え、おまけに遍路道ルートの橋が修理中のため長い迂回道路を歩き、宿に入った時は疲労困憊、服も、靴もびしょびしょでした。


4月8日、三日目

 山路来て ありがたき声 ホーホケキョ

十一番藤井寺、十二番焼山寺。この日は最初の「遍路ころがし」焼山寺路です。四国霊場はたいていが山の上、山の懐にあります。その中でも標高が高く険しい道のりを辿る霊場を「遍路ころがし」と呼びます。
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標高800mにある焼山寺に札を打ちほっと一息。でも、こんな山道、好きです。うぐいすがいたるところで鳴いています。


4月9日、4日目
今日から徳島市に入ります。まだ仕事を続けている衣子は徳島市でひとまず四国を離れ札幌に帰ります。13番大日寺、14番常楽寺、15番国分寺、16番観音寺とまわり、17番井戸寺で衣子を見送りました。
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13番大日寺のご本尊は十一面観音菩薩ですが、この「しあわせ観音」様はとても綺麗でした。

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ここから先は一人旅、いや「同行二人」です。「お大師様」がいつも見守ってくれています。
    
 今日からは 二冊の本と 地図を手に
         悟りの道へと 同行二人
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衣子を見送ったのち、18番恩山寺、19番立江寺に札を打ちました。今日からは自撮りお遍路です。
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4月10日、5日目
前夜お世話になった立江寺宿坊の食事です。精進料理ではありませんでしたが、春ニンジン、タケノコなど春の味満載でした。

  春の味 心を込めて いただきます
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立江寺をあとにして今日は二つの「遍路ころがし」20番鶴林寺、21番太龍寺でした。鶴林寺が550m、一度ふもとに下って、そして610mの太龍寺に登り返しでした。この日の獲得標高差は1310mでした。でも天気が良く気持ちよく歩くことができました。ところで、1月に骨折した左足首の調子ですが、腫れ痛みは続くもののアイシングと湿布でなんとか持ちこたえていました。
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鶴林寺と太龍寺の間を流れる那珂川。清流でした。

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5日目を終えて21番霊場まで札を打ったので、もう約四分の一を終えた?
いやいやいや、この日まででまだ119.2㎞、まだ十分の一ですね。


4月11日、6日目

  山越えて 下りし先に 空と海

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1番霊場に始まり、21番まではずっと山の中の霊場でしたが、山を下り、いきなり大きな空と海が目の前に広がりました。だからお大師様は「空海」、納得。
この日は22番霊場平等寺に札を打ちました。
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私の最初の遍路フレンズ、アンドレとゲラール。二人ともフランス人で、アンドレはリヨン、ゲラールはパリに住んでいるとのこと。二人の接点はスペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラの巡礼路。コロナ後初めての旅行、初めての日本、それも目的は「O‐HENRO」!歩くこと、祈ること、世界共通なのだな。
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4月12日、7日目

  遍路雨 心を晴らす 山つつじ

雨が降ったりやんだり、陽が射したり。この日訪れたのは23番薬王寺だけ。とぼとぼと遍路道を歩いているとき、ハッとするほど鮮やかなヤマツツジの花。心が明るくなりました。
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昨夜の民宿のお母さんが持たしてくれたお弁当(「お接待」と言います)。心もお腹も満たしてくれました。竹輪(ちくわ)、あらためて感心。ごちそうさま。
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この日お世話になった民宿はこんな所でした。
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海辺のこんな素敵なところで、こんな豪華な海の幸が次々に供されました。上が昨日、下が今日の夕食。ちなみに、宿坊、民宿、旅館は6500-7500円。大感激でした。
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23番薬王寺から次の24番霊場までは85.0㎞。明日からいよいよ高知県に入ります。
次回の『四国遍路・修行の道場土佐の国』に続きます。




# by kobayashi-skin-c | 2023-06-25 09:56 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年3月 『2023年、人生の転機』 March 2023 "My Turning Point in 2023"
2023年新年のご挨拶をしたまま、ブログの更新が空白となっていました。
今日は4月4日ですが、1月から今日までいろいろたくさんの出来事があり、掲載が遅くなっていましたが、久々に投稿いたします。

3月31日で小林皮膚科クリニック院長を退職し、仕事のない4日目の朝です。女房(衣子)からは少し邪魔者扱い!?
衣子は8・3プラザ診療室院長を私と同時に退職しましたが、月曜日、火曜日は非常勤医として勤務するので、朝は私が送り出します。なんと生活が変わったことか!

1月から今日までの出来事を少し綴ってみたいと思います。


『人生、好事魔多し』
1月の診療スタートと同時に、「3月31日院長退職」の掲示を院内に掲げ、多くの友人、仲間、近隣医療施設にもその案内を差し上げました。すると多くの方々からは、「まだ早すぎる!」、「暇を持て余すだけ!」、そしてはたまた「ボケるぞ!!」などの忠告をいただきました。なるほど見た目も動きも若々しい!ので、ことに患者さんからは驚きの反応がほとんどでした。

その若々しい体力の維持と、退職後からの夢を実現させるため、山歩き、山スキーを続けておりましたが、なんと1月12日、山スキーで左足首(左腓骨外果)をポキリ、やってしまいました。
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素晴らしい天気に恵まれた日でした。楽しい仲間、熟練のガイドさん、そして衣子と一緒のバックカントリー、白銀の世界。しかし、ここに落とし穴が待っていました。日陰に入って視界が悪くなった複雑な地形の斜面、スキーの先端が雪山につっこみ、両スキーははずれ身体は大きく前方に放り出され、激痛が左足にはしりました。尋常ではないことを悟りました。

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スキー場ではありませんので、スキーパトロールも、救助隊もいません。激痛に耐えながら車を置いてある麓までボーゲンで下山。そして松田整形外科記念病院の菅原誠先生に電話を入れ、診察をお願いしました。すぐさまレントゲン、CT検査で「左腓骨外果骨折」の診断で、入院・手術が決まりました。

菅原先生のご配慮で骨折の4日後には骨折部のプレート固定手術、そして入院期間を最短3日間にしていただき、診療には復帰することができました。しかしながら、雪道の松葉杖歩行は危険すぎて、たった200㍍の距離を衣子が運転する車での送り迎えとなりました。

「人生、好事魔多し」。



『人生、前向きに』
クリニックではスタッフの協力を得ながら、松葉杖で診察。ずいぶんと患者さんにもご迷惑をおかけしましたが、「信念」と言っていいのか「妄言」か、「怪我は必ず治る!」の前向きな気持ちで痛みをこらえリハビリに励みました。手術から1ヶ月後の2月16日には片手松葉杖となり、雪の中の散歩も可能となりました。
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さらにその2週間後には藻岩山山頂へ。
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そして手術から2か月後の3月19日には、支笏湖まで出かけ紋別岳を登りました。なんと美しかったことか!嬉しかったことか!
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『そして、退職の時』
3月31日を迎えるまでの間、患者さんに別れを告げ、別れを惜しむ日が続きました。もともと涙もろい私は毎日、毎日、目をはらしておりました。死の直前まで医療を続けることも選択かも知れませんが、きちんと後継者に引き継ぐことの方が大切であり、それが医療、医学の進歩と思うのです。人と人のつながりにはかならず出会いがあり、別れがあります。しかし医療は病いがある限り続けられなければなりません。医学、ことに治療法が大きく進みつつある今日この頃、そして自らの老いも認めざるを得ない今、3月31日、72歳の誕生日を引き際と決心しました。
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3月25日には、北海道大学構内のエルムの森カフェで、私と衣子の送別会を開いていただきました。スタッフの皆さま、そして家族には感謝でいっぱいです。
思い起こすと、1976年春、北海道大学の卒業式から医師としての道をスタートしました。そして23年間北海道大学医学部に奉職し、1999年秋、やはり北海道大学構内のエンレイソウでお別れ会を開いていただきました。2000年春に北大のすぐそばで開業し実地医療を23年間続け、今日の2023年、北海道大学から第3の人生のスタートです。また23年後の卒業式もここ北海道大学で!(なんだか遺言みたいですね)。
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こんなお誕生日ケーキも用意されていました💕



『第3の人生の出発』
今からのことを楽しみにしていた、といえば不謹慎かもしれませんが、偽らざる心持です。夢はたくさんあります。一番は「四国お遍路」でした。明日から四国に旅立ちます。左足首のはれが続いており、通しの歩きは無理かもしれません。体と、心に向き合いながら、生きること、死ぬことを幸せと感じることができるよう、歩いていきます。皆さまのご多幸を心からお祈り申し上げます。

小林皮膚科クリニック、8・3プラザ診療室は明日からも続いていきます。
有田 賢新院長、小林依子新院長が皆さまとの間に築かれる信頼と愛をもとに、全人的医療を続けてまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。

# by kobayashi-skin-c | 2023-04-04 11:38 | PHOTO & ESSAY | Comments(0)
2023年元旦 『新年あけましておめでとうございます』 January 2023 "Happy New Year"
2023年元旦 『新年あけましておめでとうございます』 January 2023 \"Happy New Year\"_c0219616_12560693.png
皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
お知らせですが、本年3月31日をもちまして、小林 仁本院院長、小林衣子分院院長は退職し、本院は有田 賢医師が、分院は小林依子医師が、新しい院長に就任します。まだ先のことですが、長年にわたる皆さまのご厚情に篤く御礼申し上げます。皆さまのますますのご健勝を心からお祈り申し上げます。

# by kobayashi-skin-c | 2023-01-02 13:03 | PHOTO & ESSAY | Comments(1)