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by kobayashi-skin-c
| 2011-05-15 00:35
| PHOTO & ESSAY
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3月に続き、春の大雪に遊んだ。目指したのは北海道最高峰『旭岳』。
3月末の新雪に覆われた旭岳は真っ白に輝き、神々しいまでの姿を 見せてくれた。 ![]() しかし登山は厳しいものであった。山頂近くからは強風が吹き荒れ、 背中のザックにくくり付けたスキーがあおられるため体が宙に浮く 感じとなり、何度か雪面に這いつくばった。先を登っていたスノー ボーダーたちは身動きできなくなっていた。 ![]() 山頂での達成感、そして眺望はすべての苦労を忘れさせた。そして、 広大な北斜面を、裾合い平めがけて大滑降。 ![]() かちんかちんの雪と、やわらかい吹き溜まりとが入り混じった難しい 斜面であったが、無事麓までたどりついた。忘れられない春(冬?)の 思い出。 ![]() ![]() #
by kobayashi-skin-c
| 2011-05-15 00:28
| PHOTO & ESSAY
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『ステラーラ』は、新しい薬剤。乾癬の治療に使われる一番新しい生物学的製剤(バイオロジックス)です。3か月に1回の皮下注射だけで乾癬の症状がコントロールされます。3月中旬に厚生労働省で認可され、使用可能となりました。どんな薬か、どれぐらいの効き目か、副作用は、値段は、・・・・・、乾癬の患者さんすべてに効くわけではなく、またすべての方が使えるわけではありません。しかしながら、3か月に1回の治療だけで、病院通いからも、毎日の軟膏塗りからも解放されることを考えると、治療の選択の一つとして考えてみることも良いでしょう。昨年、乾癬治療に待望の生物学的製剤(バイオロジックス)が『レミケード』、『ヒュミラ』登場しました。『ステラーラ』との比較は以前の資料(院長ブログ「よくある疾患Q&A」、生物学的製剤)を参照してください。
ステラーラを発売するヤンセンが発行するパンフレット(慈恵会医科大学、中川先生監修)のコピーを掲載します。ご参考としてください。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() #
by kobayashi-skin-c
| 2011-05-15 00:00
| 「皮膚の健康教室」抄録
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皮膚の病気でつらいのが、何といっても「かゆ~い!」、かゆみ(搔痒)。
ところが意外と「かゆみ」のメカニズムは分っていません。最新の情報を お届けすると同時に、かゆい時の対処法、そして昨年の暮れに保険適応 (発売)となったばかりの新しい薬剤について解説しました。 ![]() 「かゆみ」がどのように起こり、どのようにして感じるのかをめぐる研究が活発になっています。まず「かゆみ」は、皮膚の表皮直下にある「かゆみ神経受容体」で「かゆみ刺激」をキャッチします。その刺激は神経C線維を伝わって、脊髄視床路→視床→大脳皮質へと伝わり、「かゆみ」として感じます。以前には、「かゆみ」は「痛み感覚の弱いもの」として考えられていましたが、「かゆみ刺激」も「神経経路」も「痛み」とは違うものであることが明らかになりました。さらに、「かゆみ刺激」、「かゆみ神経経路」にかかわる様々な物質、神経ホルモンなどが明らかになるとともに、「かゆみ」を抑制する新しい薬剤の開発が進んでいます。 ![]() しかし、「かゆみ」の全容解明にはまだまだいたらず、適確に「かゆみ」を抑えることができません。たとえばじんましん(蕁麻疹)では、そのメカニズムがある程度簡単に説明されることから(上図を参照)、「かゆみ刺激」物質であるヒスタミンをブロックする薬剤を内服すると、蕁麻疹の「かゆみ」はピタッとおさまりますが、アトピー性皮膚炎のメカニズムは複雑であり、もっとも辛い症状である「かゆみ」をなかなか抑える手段がありません。 「かゆみ」治療には次のような手段があります。 1.皮膚の炎症を抑制する(最も重要かつ効果的) ①ステロイド外用 ②タクロリムス外用 ③シクロスポリン内服 2.抗ヒスタミン薬 3.冷やす 4.スキンケア 5.マイナートランキライザー 6.κ-オピオイド刺激薬 もっとも効果的な「かゆみ」治療は、 1.皮膚の炎症を抑制する(最も重要かつ効果的) ①ステロイド外用、②タクロリムス外用 ③シクロスポリン内服、④紫外線照射治療など ・炎症部位ではリンパ球、好酸球から放出されるIL-2, IL-31, TNFαなどが痒みを起こす。 ・T細胞機能を抑制するだけでも(タクロリムス、シクロスポリン)、痒みは軽減する。 ・神経原性炎症(サブスタンスPなど)も抑制する。 次に有効な「かゆみ」治療が、 2.抗ヒスタミン薬 ・最近は抗アレルギー薬(第二・三世代抗ヒスタミン薬)が主体。抗ヒスタミン作用に加え、多彩な抗アレルギー作用、抗炎症作用も有する。 ・継続して内服したほうが効果が出る(アトピー)。 ・副作用が少ない。抗コリン作用がなく、緑内障、前立腺肥大に悪影響を及ぼさない。 ・効果・副作用には個人差があるので、1~2週間使って効果がない場合は変更する。 抗ヒスタミン剤は開発された年代により次のように分類されます。第二世代以降は抗アレルギー剤とも呼ばれています。新しいほど、かゆみ抑制効果が高く、眠気・だるさなどの副作用が少なくなっています。 第一世代 レスタミン、ペリアクチン、アタックス、ホモクロミン、ポララミン、タベジール、ニポラジン/ゼスラン 第二世代 ザジテン、アゼプチン、ダレン/レミカット、セルテクト 第三世代 アレジオン、ジルテック、アレロック、アレグラ、タリオン、エバステル、クラリチン、 ・眠気の注意がないのは、アレグラ、クラリチン。 ・「危険を伴う機械の操作する際には注意」:アレジオン、タリオン、エバステル。 ・他のすべては、「危険を伴う機械の操作には従事させない」こととなっています。 ・妊婦では、ポララミン、タベジールは比較的安全。 ・肝機能障害者では、アレグラ、タリオン。 ・腎機能障害者では、アレグラ、エバステル、ダレン。 xyzal(ザイザル) ![]() 約10年の間わが国では、新しい抗ヒスタミン剤の発売がありませんでしたが、昨年12月「xyzal(ザイザル)」が発売されました。期待される薬剤です。 そのほかの「かゆみ」治療として 3.冷やす ・冷た過ぎないほうがよい。 4.スキンケア ・ドライスキンでは神経終末が皮膚表面まで伸長。 5.マイナートランキライザー 6.κ-オピオイド刺激薬 ・μ-オピオイド受容体は痒みを増強し、 κ-オピオイド受容体は抑制する。最近κ-オピオイドアゴニスト(ナルフラフィン[レミッチ])が開発された。 ![]() 「かゆみ」を感じる大脳皮質で中枢性かゆみを抑制する新しい薬剤です。今までの「かゆみ」治療とはまったく違った種類の薬剤であり、その大きな効果が期待されています。ことに腎臓病のため人工透析を受けている方々の多くが、強い「かゆみ」で苦しんでおられますが、今まで抑えることができなかったそのつらい「かゆみ」を抑えることが確認されました。現時点で「レミッチ」は透析中の腎不全の方のみに保険適応となっています。今後、ほかの皮膚疾患(たとえばアトピーなど)でも使えるようになることが期待されます。 「かゆみ」は「引っ掻かざるを得ない『不快な感覚』」と定義されています。ところが、『不快』とばかりは言えないところに、「かゆみ」の奥深さがあります。それはかゆいところを掻くと「気持ちいい快感」が得られる所にあります。だから「掻く」のってやめられないんですよね。そもそも「かゆい」→「掻く」は反射的におこる当たり前の反応・動作なのです。動物だって足を使って、ときには口・くちばしを使って掻く動作を行っています。私たち動物は、昔から昆虫との戦いを続けています。蚊、ブヨ、ダニ、ノミ、・・・・・、最近でこそ防虫剤の発達で少なくなってきていますが、昆虫からわが身を守る必要があります。昆虫が媒介する病気もたくさんあります(たとえば日本脳炎、ウエストナイル病、マラリア、デング熱、ライム病、などなど)。それから守るのが「引っ掻く」ことなのです。引っ掻いて蚊を射止めることもできますし、引っ掻いて伝染性の病原体を取り除いています。 なのに皮膚科の病院に行くと、「引っ掻かないでくださいネ」、「引っ掻くから治らないのですよ」と耳にたこができるぐらい、みなさん注意されていませんか。無理ですよね、引っ掻くのを我慢するなんて。 さてさて今日の健康教室の結論、「かゆみ」メカニズムの研究から新しい治療法も開発されています。しかしながら、まだまだその全貌は明らかにされていません。確実に「かゆみ」を抑える手段はまだありません。「かゆみどめ」の薬なんてまだこの世の中にありません。でも、ひっかいて皮膚病を悪くさせることも事実。 「かゆみ」を和らげる工夫を行いながら、それでもかゆい時、 「引っ掻いてください、でも皮膚に優しくね」 #
by kobayashi-skin-c
| 2011-05-14 23:35
| 「皮膚の健康教室」抄録
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3月晦日前日、春の大雪を訪れた。
好天に恵まれたこの日、空は真っ青に晴れわたり、まだ雪に覆われる大雪の山々は真っ白に輝いていた。スキーを担いで目指すは大雪黒岳山頂。 早朝に札幌を出発し運転すること2時間。大雪の登山基地、層雲峡温泉に近付くと真っ白な峰々が眼前に迫ってきた。 ![]() 途中、双瀑台に立ち寄った。双瀑とは、大雪の峰々に発した水の流れが、石狩川で削られた深い谷間の層雲峡に一気に流れ落ちる二つの名瀑布(流星の滝、銀河の滝)のこと。真っ青な空と白い雪、黒い岩壁のコントラストがみごとだった。夏と違い、人っ子一人いない静寂の世界。 ![]() 流星の滝はまだ凍ったままのアイスフォール。 ![]() 層雲峡温泉からロープウェーで一気に五合目へ。ロープウェーの車窓から峰々が間近に迫る。左端が黒岳、右に桂月岳、凌雲岳、上川岳が連なる。 ![]() 黒岳五合目は、まだ新雪の深雪だった。エゾマツには新雪の綿帽子。 ![]() スキーをザックにくくり付け登り始める。曲がりくねったダケカンバの枝が”よく来たね”と手招きをする。しかし予想以上の深雪にラッセルを強いられ、すぐに息が上がってしまう。残念ながらたどる踏み跡はひとつもない。 ![]() ダケカンバの向こうには真っ白な北大雪の峰々が見渡せる。 ![]() 息を切らせながらやっと黒岳山頂。夢のような白銀の世界が眼前に広がった。右から凌雲岳、北鎮岳、間宮岳、そして左端が北海岳。 ![]() 左から烏帽子岳、小泉岳、そして白雲岳。 ![]() 深い谷間の向こうに、左から北鎮岳、凌雲岳、愛別岳、上川岳が美しい。 ![]() 黒岳頂上からさらに黒岳石室を目指した。 ![]() 黒岳石室はかろうじて屋根だけがぽつんと見えていた。 ![]() ![]() #
by kobayashi-skin-c
| 2011-03-30 18:34
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